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Sexy Zone(センター)佐藤勝利の“共に成長していく物語”をタメの男セクラバが語る

 現在23歳であるボクにとって,デビュー組のなかで初めて自分と同い年にあたった人物が佐藤勝利であり,デビューを果たした2011年(中学3年生)のときから今までずっと彼を中心にSexy Zoneを見続けてきた.

 当時は「キスマイの格差やばくね!?」という今までのジャニーズにはあまり目立たなかった格差問題がじゃんじゃかと浮き彫りになっていくなかで,デビューしてからしばらくの間のセクゾは佐藤勝利が圧倒的センターとして位置づけられていたのであった.(数年後に聡マリの格差問題で大きく騒がれたが,デビューしたてのときの勝利が一番のセンターというのは格差というよりも,ポジションとして扱われていた).

 セクゾがデビューするまでにセンターを務めてきたアイドルに一体どのような人物がいただろうか.SMAPでは中居正広/木村拓哉,TOKIOでは長瀬智也,V6だと森田剛/三宅健,NEWSでは山下智久,KAT-TUNでは亀梨和也/赤西仁,Hey! Say! JUMPでは山田涼介,Kis-My-Ft2では北山宏光/藤ヶ谷太輔という面々がセンターで活躍することが多い(かった)ように思える.この名前をザザッと俯瞰的に見たとき,共通点として「何かの才能や実力に秀でている人たち」という特徴を見出せるだろう.そこには「かっこいい」というオーラ的な雰囲気やベテランな感じも含む.

 その点でいうと,勝利は今までのジャニーズアイドルたちを凌駕するくらいの美少年で顔面国宝ともいわれ,今では知名度の普及に伴って「あの子,かっこいいよねー!」くらいには思われているが,デビュー当時くらいのとき,ボクは特段,同性愛者でもないのだが「え!この人(勝利)めっちゃかっこいいんだけど...!! しかもタメ!?」といった感じで,ニコニコと驚くというより,どちらかというと引く感覚に近いような驚きを覚えた.それと同じくらいの勢いで彼の顔はジャニーズ好きの女性たちを中心に衝撃を与え,さらには,身長は高くもなく低くもないことも功を奏し,シルエット的にもセンターポジションが彼には一番映えていたのだった.

 彗星のごとく現れた佐藤勝利は「Sexy Zone」という当時としてはだいぶ驚きに満ちた名前のグループで,超人気の名だたる先輩(ふまけん)を後ろにつかせ,自身はセンターとして抜擢され,今日まで我々を魅了し続けた.しかしながらボクは,Sexy Zoneのセンターとしての佐藤勝利に今までのセンターポジションに就くアイドルたちに対しては抱かなかった印象と新しい感覚を覚えていた.

 今日のnoteでは,男のセクラバ(Sexy Zoneのファン)且つ勝利とタメの男性がセンターを務める佐藤勝利から見出す新しいセンター像と彼の持つ新しいタイプのかっこよさについて考えてみようと思う.それにあたり,まずはこれまでに思われてきた一般的な勝利に対するイメージから見てみようと思う.

Sexy Zoneのセンター佐藤勝利に向けられた一般からの目

 先述の通り彼にまず向けられる印象は,イケメンだということである.ある日の「櫻井・有吉THE夜会」に出演したとき,顔のイケメン度を測るAI顔面判定をしたところ94点という驚異的な数値を叩き出した.

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 「顔面人間国宝」とも称される彼のかっこよさは海を渡り韓国でも注目された.全世界を対象とした韓国の「2018年注目すべきグローバルイケメン」ではアジア圏内首位となる第5位に入賞した.

 また,橋本環奈と共に映画で主演を務めた「ハルチカ」では特にファンの間で絶大な高評価を受け,作品もさることながら,1000年に1度の美少女ともいわれる彼女との共演は「この2人だったら付き合っても全然許せる」といったコメントに満ちたものであった.

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 彼への評価はここ近年,ますますとポジティブな方向へと向かっているのは間違いないことだろう.しかしながら,デビューして数年はたしかに「かっこいい!」という評価は一定数存在していたし,めちゃくちゃ多かったのだが,よーく彼のことを見てみると少しばかり“欠点”のようなところが見られ,そこをネガティブに捉える者も少なくなかった.

 デビューしてから数年,密かに彼についた異名が「イケメンだけどポンコツ」であり,「顔はかっこいいんだけど,トークがまるっきり下手」や「演技が大根」や「客への煽りが不自然」など,手のひらをひっくり返して言われたい放題の時期があった.まあたしかに,当時の彼のトークを見ていたりドラマでの芝居を見たりしていると,これらの感想を抱く人たちの気持ちも分からなくもない.とはいえども,本人がもしかしたら目にするかもしれないTwitterというフィールドでそれを発言することはボクはしなかったのだが,ボクも心の中では「ちょっとこれはどうなんだろうな笑」と思わせられることも何度かあった.

 Jr.歴の短い彼だからそう言われても仕方がない.彼がJr.だった頃に積むことのできなかった経験をSexy Zoneとしてデビューしてから一気に積むこととなる.高校バレーのスペシャルサポーターを務めたり,SUMMARYに出演したり,作詞を手がけたり,ジャニーズワールドの舞台に出演したり... まだまだ青二才ながら様々なステージを経験してきた彼はみるみるうちにスキルと実力を身につけ,今あるような評価に繋がっているのである.

男セクラバのボクからみる勝利の魅力

 冒頭でも述べたように,ボク勝利を初めて知った中学3年生のときに抱いた第一印象は「かっこよすぎる...」という“引く”に近い驚きである.「ジャニーズ,とうとう本気出したてきたな...」と思わせられるくらいの衝撃を受けたボクは,彼とタメだということもあり,今まで注目し続けてきた.

 まだ彼のことについて何も知らなかったボクは,彼の性格ってきっと道明寺を演じた松潤のように超気が強くてドシッと構えてる系のやつなんだろうなと思っていた.

 しかし,いざ蓋を開けてみると,センター且つそのイケメン度合いの割に,若干なよっとした感じがして,いわゆる「コミュ障」のような雰囲気も漂わせ,クラスにいるうるさめのリア充グループには属さずに,ひそかに影で友達と集まって内輪のみで盛り上がるタイプの男であるということが判明し,ここでボクは彼にものすごい親近感を覚えるのであった.

 顔面に親近感は感じない,雲の上の存在だということは今でもそうなのだが,内面的なところではなんだか近しい距離に立っている感覚を覚える.例えばバラエティー番組とかで周りにたくさんの芸能人がいるときには口を紡いでしまう行動であったり,メンバー同士のトークでけんてぃーや風磨が何かボケを行ったときの「〜〜ですけどね!笑」という男のオタ勢がよく口にするような言葉選びとイントネーションは,ボクが仲良くしていた友達を無意識ながら連想させてそこに親近感を覚える.

 中学生,そして高校入りたてくらいの年齢はまだまだ未経験なことも多い.小学校のときとは違い,様々な環境に自身を置くことでその場その場で求められる「自分」というものはだいぶ変わるものだ.特に男子は見栄っ張りな人が多いため,まだまだ全然経験していないことも,さも慣れているかのように振舞って,そして失敗してしまう.初めて女の子をデートに誘ってみたり,デートをしたりするときに男はよくしがちだ.ボクもその例に漏れず,今となっては黒歴史な行為をしてしまったときのことを昨日のことのように覚えている.それに女の子関係も含まれている.

 そんなとき,勝利を見ていると,勇気を与えられるというか自信を取り戻すことが多くあった.というのも,彼は新進気鋭なビジュアル偏差値高めなSexy Zoneというグループの不動のセンターという絶対的な位置についておきながら,まだまだ未熟な様相を見せることが多くあり,そのシチュエーションはタメで且つ同性であるボクにとってはものすごく生々しいものだった.異性のコアファンからすると,そんな失敗さえもポジティブに捉え「かわいい笑笑」と思うかもしれないが,ボクは「うおお.....笑」という引きつった笑いだった.しかしながら,それは決してネガティブなものではなく,その引き付き笑いの後には「勝利めっちゃ頑張ってるなー.オレも1つの失敗にくよくよしてる場合じゃないな」と心を切り替えられていたのだ.

 彼のそのような未熟な部分がボクの心を救ってくれる場面は昔だけでなく最近・今でも見受けられる.ボクは中学1年生のときからギターを弾くのが好きで,1人でジャニーズの曲を弾いて楽しむことを趣味としてやっていた.気づけば勝利もギターを弾くようになり,その時は本当に嬉しかったものだ.しかし,経験者だから分かるのか,それともみんな暗に気づいてはいるけれど言ってないだけなのかもしれないが,彼の弦を弾く手元のあたりに注目するといつもなんだか辿々しいのである.

 弦を弾くときに使う,ピックを摘んでいる手(だいたい右手)は手首のスナップを機動力として用い,そこを中心に細かく動かすのが基本的な動作であり,この動きができないとなかなか綺麗な音を出すことができない.この視点で勝利のギターを弾く映像を見てみると,肘から手先にかけてやや大きめの動作で弦を弾いていることが分かる.

 この動作は「ザ少年倶楽部」で初めてギターを使って弾き語りをした神宮寺にも見られたのだが,勝利に関してはギターを弾くようになってから数年なかなかその動作から脱していない.ただし,ボクはこれに対してマイナスな感情を抱くことはない.これは異性のファンの方々にとってもそうだと思うのだが「顔面と地位は雲の上の存在なのに,見てるとめっちゃ近しいところもある」という印象は本当に大きく,そう思わせてくれるところに勝利の本当の魅力を見出せる気がするのである.

 昔は「ポンコツ」と表現されていた彼の内面的要素やステージ上におけるスキルは,ふまけんや他のグループの様々なセンターと比べるとまだまだ未熟であるということに否定はできないのだが,まさにそこと一生懸命戦って少しでも良くしていこうという直接的には見えない彼のマジメさという本質は自分が歩んでいくこれからの人生においても見習わなければならないなといつも思わせられるのだ.

勝利の歌詞から見る「未熟」からの脱却

  Sexy Zoneはまだ若手のグループとして活動しておきながら,特に上3人に与えられたソロ曲の数はとても多い.オリジナルアルバムにソロ曲が入ることは他のグループでも同じなのだが,時によってはシングル曲にもソロ曲が収録されることもある.何かのアルバムではソロ曲が2つ入っていたこともあったくらいだ.

 そして,そのほとんどの楽曲の詞は自分で書いたものが多い.今回は,勝利について取り上げているので,ここでザザッと彼が今までに発表してきた自身のソロ曲を見返してみよう.太字の曲が彼の作詞した楽曲である.

おなじ空の下
Black/White
Hachidori
好きだよ
まだ見ぬ景色
生きてよ
Everyday love you
Last winter's night
Why?
Sunshinesmile
Kiss You Good-Bye
風景画
Show must go on

 6,7年の間にこれだけのソロ曲をCD化させて発表しているジャニーズアイドルも結構珍しいのではないだろうか(「Black/White」は未収録).そして,ほとんどが彼のが手がけた歌詞である.

 きっとこれを読んでいる勝利のファンもなんとなく感じていることかもしれないが,ボクは彼の書いた詩のなかにも“良い意味での”未熟さを感じるのである.そして,今ではその未熟さを超え,ぼくのなかでは「Sunshinesmile」以降はもうプロの書き手として彼のことをみなすようになった.では,それ以前の歌詞のなかでみられた未熟さというのは一体どういうことかについて説明していきたい.

「Hachidori」

You are my only one
Because, you are so special

Just the way you are
Don’t lose the light in your eyes.

1人ぼっちの 鳥籠にいるのは
飼い主がいない はちどりなんだ
空を見てるだけで 飛べずにいるよ

気づいてほしい 一緒にみてる
(僕だっているんだよ)
がんばれは飽きたよね
でも君だって 羽はあるんだ 怖くはないさ

ハミングバードみたいに僕はね
そんなには 飛べそうに ないみたいだね
でも誓う、地球で一番上
連れて行く 君となら 笑顔でいられる

 ボクは以前まで英語の先生をやっていたため,その立場からすると少し気になってしまう,英語の部分に注目してみたいとも思う.歌詞の中にある「You are my only one. Because, you are so special.」という英語なのだが,読者のなかで高校生がいたらきっとご存知のことだろうが,becauseという単語は従属接続詞である.そのため,「You are my only one because you are so special.」といった形で文章と文章は1つに繋ぎ合わせないといけない.一旦「You are my only one」でぶった切って「Because 〜」とまた新しく文章を始めてしまうのは高校生がよくやりがちなミスだ(ちなみにこの曲を発表したときの勝利は高校卒業して社会人1年目のとき).

 まあ歌詞だからいったん「You are my only one」で区切って「Because 〜」から始めるという意味で文章を新しくさせるのは分からなくもない.では「Because , you are so special.」の“,”(カンマ)は一体何なんだ.きっと彼の頭の中では,「冒頭の部分は英語でおしゃれな感じにしよう.You are my only one .....「なぜならば」はBecauseだからBecause置く,「なぜならば、〜」といった感じで点(,)を打つ.....んで,you are so special...よし!」といった感じで書き上げたのだろう....... 健気すぎる!!!笑

(あともう1つ突っ込みたいのがbecauseという理由を述べる文章のなかで“special”なんて相対的形容詞を置くと「??」って思われるよってことも付け加えておきたい.....)

 そして,Aメロ.通例,歌詞を書く際にはその音のリズムに合わせて言葉を選んでそれに当てはめていくという作業をとるのがよくシンガーソングライターがとる手法なのだが,少なからず勝利の楽曲は,まず勝利が詞を書いてから作曲の方へ送っているのだろう.「音のための言葉選び」というものをせずにめっちゃ直接的に言葉を並べている.バラードでもない明るいテイストのこの曲にはきっと「韻」を踏ませた方が,曲調と言葉があいまってさらなるリズム感が生まれるのだろうが,あまりその気配がこの詞からは感じられない.

 とはいえ,作詞に正解はない.かえって直接的なほうが勝利の心と頭のなかを探りやすいし,彼が一体どんな考えをしていてどんなことを思っているのかについて知るためには,かえってこちらのほうが助かる.やはり彼のこういった生々しさが心を魅了させるのである.

「Everyday love you」

Everyday love you, yeah, yeah
Shout out! Shout out! Do it
Everyday love you, yeah, yeah
Shout out! Shout out! Do it

Shout! Shout! Shout!
Shout! Shout! Shout!
Shout! Shout! Shout!

ぎゅっと締め付けられた
熱い気持ち

君に手を握られ

Hey girl! Listen
Would you like to go and see a movie?
You say yes, I say yes
Go! Go! Honey c'mon!

Come and get it
Everybody shout! Everybody shout!
言ったもん勝ちなんじゃない
Baby everybody shout! Everybody shout!
大好きだからさ
さりげなく手握ってあげたい
La La La La Love
Everyday love

 ボクは正直この曲をどう捉えて聴けばいいのかが正直分からない.「ぎゅっと締め付けられた 熱い気持ち 君に手を握られ」という歌詞からは恋人関係の2人の相思相愛な関係性が見出せるのだが,その後に「Would you like to go and see a movie?」となぜか日本語でいうところの敬語でその女性を映画に誘う.なぜこんなにも噛みやすい英語表現を選んだのだろう...“Do you wanna see a movie with me?”のほうが"you"と"movie”,“see”と“movie”と“me”で韻が踏めてリズムが生まれるのに... そして「さりげなく手を握ってあげたい」とい突然の上から目線も「どうした突然!笑」と思わせられてしまう.

まとめてるとこんな感じだ.

「ぎゅっと締め付けられた 熱い気持ち 君に手を握られ」
…お!相思相愛ソングか!?🤩
「Would you like to go and see a movie?」
…ん?どうした急にめっちゃかしこまって
「さりげなく手握ってあげたい」
…どうした!!

 あと,「Do it」と叫ぶところも/i/で叫ぶのめっちゃやりづらいから“Oo Wah!!!”(うーわー)とかにしてほしかったです😐

 とはいうものの,変に技巧的になるよりも勝利が「この言葉入れたい!」と思ったことをそのまま存分に入れてくれたほうが,彼の心に触れられるので別にそこまで不満に思ってはいないし,生々しくしてくれて逆にありがとうという感じだ.作詞を手掛ける章ちゃん(関ジャニ∞・安田)や山Pや剛(KinKi Kids・堂本剛)とはまた違った言葉遣いが,飾らない素直なメッセージが伝わってくるので,そこに魅力を見出すのだ.グループのためにつくった「キミのため ボクがいる」や「きみを離さない きみを離れない」にだって勝利の同じような魅力は見出せる.

 そう考えると「Sunshinesmile」は歌うにしてもすごく楽しいし,リズムに乗れるし,曲調と言葉が見事に合って以上のような未熟さというものをあまり感じなくなった.以前のようなカーブのかかった魅力を見出せなくなったのは少し寂しいが,まあ成長というのはそんなものだろう.今後はグループにも書いてほしいものだ.

曖昧 Love ya
「今だけかも…」Lo-Lo-Love
Shake it, Shake it up
「そしたら嫌だ…」No-No-No
気づけば 君だけ求める
あからさまじゃ、つまらないでしょ?

蜜蜂の様な恋は
したくてしてるわけじゃない
窓から見る朝日も
綺麗でさ 切なく見える

Sun! SeaでDive! 水飛沫(みずしぶき)をあげて
Go! Lock on you! 抱きしめたいよ
窓から見たあの太陽
この熱が理性を溶かす
何度も好きって言って欲しい

共に成長物語をつくっていく

 ボクの初めてのデビュー組タメは佐藤勝利だ.彼を皮切りに小瀧望,平野紫耀や岩橋玄樹,ジェシーや目黒蓮と続いていくのだが,同じ96-97lineとして勝利という人物がまだ自分と互いに幼かった中3のときにメジャーデビューしてくれて本当に良かったと感じるのである.ボクらは自分たちよりも年上の人たちからするとまだまだ「若い」と言われる年齢だし,失敗や未成熟なステップも踏んでいかないといけない.

 そんななかで,勝利のような顔面国宝といわれながら内面はまだまだ課題ばかりというギャップを持ち合わせた人物と共に同じ時間軸のなかでこれからの成長物語を紡いでいけると考えると,今世はなんとかやっていけるような気がする.

 その物語が完結し,この世から離れた自分がそのPAGESを見返したときには,勝利のような生々しくも飾らない言葉によって自分の歩んできた歴史が記されているといいなと願うのである.


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