皆さん秋元康ガールズ以外にも目を向けてみませんか?
どうもバンドマンです。先日過去に書いたAVに関するnoteが2本程公開停止になりました。そんなことあるんだ。
アダルトビデオの文章ばかり書いていたので意外に思われる方もいらっしゃるのかもしれませんが、実は大学時代にバンドをやってたんですよね。
僕はバンドマンなので、前髪が長く、喫煙者で、性欲が強く、音楽に造詣が深いです。ですので、今回はそんな僕がSpotifyのアクティブリスナー数が10,000人くらいの、まだ世間に見つかっていない楽曲派アイドルを紹介します。
1. CYNHN(スウィーニー)
CYNHN(スウィーニー)は、日本の女性ヴォーカルユニット。所属はディアステージ。レーベルはI BLUE。CYNHN(正しくはСУИНИ。ラテン文字転写するとSUINI)はロシア語で青色を意味する
2021年の大本命です。でんぱ組.incを排出したDEARSTAGEとJOY SOUNDの共同オーディションで選ばれた4人組ボーカルユニットで、メインコンポーザーにはあのまどマギの「コネクト」やSAO1期OP「crossing field」を手掛けた渡辺翔氏が担当。
なぜか演歌歌手やフォークソング歌手が異常に所属しているテイチクエンターテイメントからメジャーデビューしています。
その凝りすぎたネーミングセンスが故、初見ではまず判読不能かつ異常にスペルが覚え辛いグループ名が大幅に検索性を下げていますが、それを補って余りある楽曲と歌唱力が魅力です。
BABYMETALを皮切りに、メタル×アイドル、ファンク×アイドルなど、コンセプシャルな楽曲で既存の「アイドルソングらしさ」からの脱却とオリジナリティを表現する傾向にある近年の楽曲派アイドルには珍しく、ストイックにJ-POPの文脈のバンドサウンドで様々なバリエーションを表現している硬派さがかえって個性を際立たせています。
AKB・坂道グループが拓いたアイドルソングの王道を汲みながら、一癖あるバンドサウンドが独自のフックを生み出しており、ただの王道アイドルでは終わらない底知れなさを秘めたグループです。
2.RYUTist
RYUTistとは、新潟市・古町の活性化を目指し、新潟県内で専門学校を展開するNSGカレッジリーグ系列の「SHOW!国際音楽エンタテイメント専門学校」がオーディションを開催し結成されたアイドルグループ。
新潟市・古町というマジで誰も知らない街を盛り上げるために、「SHOW!国際音楽エンタテイメント専門学校」というマジで誰も知らない専門学校が開催したオーディションで結成された、意味不明な経歴を持つ4人組ご当地アイドルです。
ご当地アイドルが全国区になるケースは結構多く、例えばNMB・HKTなどの秋元康ガールズや、同郷のNeggico、橋本環奈を排出したRev from DVLなんかもご当地アイドルの括りに入ります。
こうして見るとNGT48・Neggico・RYUTistなど、新潟県の異常なアイドル産業の強さが伺えますね。話は逸れますが新潟県のローカルアイドルはcana-biss(カナビス)やらケミカル⇄リアクションやら、違法薬物を想起させるグループ名が多いのは何故でしょうか。麻薬王がプロデュースしてる?
そんな麻薬アイドル大国新潟出身のご当地アイドルRYUTistですが、肝心の音楽性はゴリゴリのシティポップ志向、いわゆる「渋谷系」と評されるジャンルに分類されます。
昨年リリースされたアルバムではコンポーザーとしてROUND TABLEの北川勝利氏や、TWEEDEESの沖井礼二氏などが参加しており、より一層そのきらいを強めています。
自分もRYUTistを聞くまでは全くそんなことを考えていなかったのですが、渋谷系を普段から良く聴いている方は、アイドルの歌声と渋谷系のサウンドの食べ合わせの良さにきっと驚くと思います。
良い意味でアイドルらしい素人らしさの残る歌声の脱力感が、まさしく「渋谷系らしさ」を体現しており、そこにポップなサウンドと浮遊感のあるコード進行が合わさって、非常に都会的な響きになるんですよね。
誰も知らない田舎街出身なのに誰よりも都会的な歌を唄うアイドル、RYUTistを推してみなさんも新潟市・田町を応援しましょう。
3. NEO JAPONISM
2017年に結成されるも、メンバーの内5人中3人が「アイドル活動における重大な契約違反により解雇処分」となったことで一度解散。NEO JAPONISMというグループ名は残したまま、2019年にメンバー全員を挿げ替え活動を再開したという、何とも地下アイドルらしい闇を乗り越えたグループです。
旧体制時代にファンと繋がったメンバーを糾弾する他メンバーの告発文はあまりにも秀逸、まさに泥沼と呼ぶべき等身大のアイドルの姿が垣間見えます。
体勢刷新後はそうしたスキャンダル等一切なく、配信ライブを週一で開催するなど相当ストイックに活動しています。
アイドルグループとしてはほぼ絶命に近い形で解散と活動休止を経験しており、そこから名前も変えずにメンバーを一新して活動というハンデを背負ったスタート。
インタビューなどで見せるメンバーのアイドルとしてのプロ意識やモチベーションの高さには胸に迫るものがあり、個人的に今一番元気が貰えるアイドルです。
楽曲としてはロック〜ハードコアをベースに00年代のオルタナやパンクなどのエッセンスがタッチされており、重いサウンドながら頭の振りやすいライブ映えする楽曲が非常に多いです。
ただ、2010年以降ハードコアっぽい曲をやるアイドルは異常繁茂しており、似たような音楽性のライバルが多いので非常に埋もれ易い印象。
ここ最近はハードコアに軸足を置きながらも、王道には終始せず、歌詞やサウンド面で一捻り組み込んだユニークな曲を何曲かリリースしており、2021年以降の活躍が期待されます。
各メンバーのアイドルとしての地力も高く、配信ライブでも安定した歌唱力発揮しており、楽曲の性質も相まってライブ映えも抜群。再デビューして「さあこれから」というタイミングでウィルスに出鼻を挫かれましたが、誰もが気兼ねなくライブハウスに足を運べるようになれば、間違いなく今より躍進するグループだと思います。
4.ヤなことそっとミュート
「ヤなことだらけの日常をそっとミュートしても何も解決しないんだけど、 とりあえずロックサウンドに切ないメロディを乗せて歌ってみる事にする」という、混み入り過ぎて完全に意味が分からなくなったコンセプトを標榜する4人組グループです。
その印象的なグループ名から、名前だけは見たことある方も多いのではないでしょうか。なんか僕も好きになる前にマツコがMXの『5時に夢中!』かなんかで「何この名前!」って苦言を呈してたような気がします。
その一見軟派なグループ名に反して音楽性は非常に尖っており、インディーロックやポストロック、ポストハードコアのエッセンスがふんだんに盛り込まれた楽曲群は、『凛として時雨』や『the cabs』などを思わせる残響系バンドや、『ART-SCHOOL』のような00年代初期の日本のロックを想起させます。
学生時代その辺りのバンドを好んで聴いていた人には垂涎ものの仕上がりとなっていますが、いかんせんターゲットが少しニッチなので「アイドルソング」としては少し物足りないかもしれません。
その尖った音楽性から、アイドル現場の定番であるコールやMIXが全然ハマっておらず、ライブ会場はMIXを打ちたいアイドルファン層と、曲を聴きにきた腕組みバンドおじさん層で綺麗に二分されていた印象でした。あとなんか泥酔した女オタクがアンコール待ってる間の喫煙所で男オタク2人と交互にディープキスしてました。
好きな人には間違いなく異様な刺さり方をするアイドルだと思います。本当にもっと売れて欲しい。
おわりに
つらつらと僕がよく曲を聴くグループについて書いていきました。音楽についての文章って本当にクソで聴いて欲しい音楽とか紹介したいバンドに興味を持ってもらう手段としては本当に効率が悪いな、と思いました。音楽メディアとかこの先本当に大丈夫なんでしょうか。
勧めたい曲をバックに流しながらtiktokでテーブルクロス引きでもしてる方がまだ全然有意義ですよね。
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