意識しても変われない人たち
人間には、「顕在意識」と「潜在意識」が存在する。
「顕在意識」とは、自分で自覚している意識であり、
「潜在意識」とは、自ら自覚できない意識である。
日々、生きていると、さも自分が自分の意志で、
行動を決め、「顕在意識」が大多数を占めるように感じるが、
実は「潜在意識」が殆どであり、脳科学的にも証明されている。
人間は、1日に6万回思考すると言われている。
しかし、1日に6万回考えていたことを自覚している人はいないだろう。
せいぜい、「ランチは何を食べよう?」と考えたことを、覚えてるくらいで。そう、殆どの思考は「潜在意識」で行われており、自覚できていないのだ。
たとえば、会社に行くときに、電車に乗ったとしよう。もはや、当たり前すぎる行動だが、(お金や労力を一旦除外すれば)タクシーだっていいし、歩いたっていいし、バスを乗り継いだっていいわけだ。しかしながら、「潜在意識」で当たり前のように、「電車で会社に行く(ことが正しい)」と決め、日々、行動している。
このように、自覚のない思考による選択を人間は日々繰り返している。
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「ダイエットしたい!」「出世したい!」「モテたい!」動機は何であれ、人が変わろうとしたとき、「顕在意識」の部分だけを、変えようとする。
つまるところ、6万回のうち、10~20回程度を意識を変えることになる。
ご飯を少なめにしたり、
自己啓発本を読んでみたり、
ちょっと服装や髪形を変えてみたり。
無意味ではない。少しの体重変化などであれば、十分に効果がある。
しかしながら、6万のうち10~20回を変えたとしても、
その人自身は殆ど変わらない。当たり前だが。
また、変わった気がしても直ぐに元に戻る(ダイエットで言えばリバウンドする)。
残念ながら、人が「変わる」には「顕在意識」を、
少しいじっただけではダメなのだ。
「変わりたい」のなら、思考の大多数を占める「潜在意識」に、
目を向け意識する必要がある。
日々当たり前にやってしまっていることに、
疑問を持つことが、スタートなのである。
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『当たり前に繰り返していることを、疑おう』
肝に銘じよう。かしこ。