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正しく共感するために

はじめに

相手のことを深く理解するために、”共感”が必要と言われる。
「すごく共感しました!」「あの映画の主人公に共感した」という発言もよく聞く。

会社においても、部下やお客様とコミュニケーションをするとき、共感が必要と言われることもある。

ただ、正しく共感する方法を知っている人、できる人はすくない。

同感の下に、真の共感がある

実を言うと、一般的に「共感した」という時、正しくは「同感」なだけである。
たとえば、相手が「男って、ほんと単純でイヤだよね」と話したときに「わかるー」と答える。何か、わかり合えた、気になる。

ただ実は、相手と自分が「男は単純」と感じことのある体験は、別である。
なので上っ面、表面だけの相互理解にすぎない。

このとき、「イヤ」と感じた感情そのものは、相手と自分で同じかもしれない。ただ、感情を生み出した根っこの”体験”は異なる。
感情が同じだけ、つまり”同感”に過ぎない。

真の”共感”とは「共に、感じること」なので、感情自体が同じである必要は、無い。相手の感情を引き起こした相手の体験を、共に眺めて一緒に感じるだけだ。

なので単に「わかるー」と言うだけでは、真の”共感”にはたどり着かない。「どんなことがあったの?」「なんで、そう思ったの?」という問いかけが必要だ。
相手に「何があったのか」深く引き出し、理解することで、初めて”共に感じる”ための対象を二人の前に取り出すことができる。

そうして”共に感じる”ことで、感情の裏、根元にある価値観や志のようなものをお互い理解し合える。感情の裏にあるものの理解が、お互いに深くなれば、なるほど、深い人間関係になる。

単に、同じ感情を持つだけでは、まだまだ浅い関係。
深い人間関係を作るには、じっくりと”共に感じる”対象を、問いかけによって引き出す必要があるのだ。

まとめ

同感ではなく、共感しよう

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