YouTuber概論

 黒澤明が映画界の福沢諭吉であるならば、HIKAKINは芥川龍之介であり、shamugameは太宰治である。

 21XX年若しくはもう少し後だろうか。私は学校でYouTuber概論の講義を受けている。最初の1,2コマは古典YouTubeとも言われる映画作品について簡単な講義を受けた。どれも退屈な上に長ったらしく、言葉も表現も古いせいか面白味はなかった。その後の講義は前期丸々初期のYouTuberと言われるHIKAKINあたりについて講義を受けて、今ようやく現代YouTuberの講義が始まるのである。初期のYouTuberについては言うまでもないと思うが、やはり講義の熱はかなりあった。私が印象に残っているのは、「人生は一本のピューディーパイでしかない」と言うあの有名なYouTuber評論家の名言である。あれは忘れられない。

 話を戻そう。今ようやく講義が現代YouTuberについて移ったのである。講義の始まりはやはり現代YouTuberの先駆けとなったあのshamugameから始まる。シャムさん (当時のファンはそう呼ぶので私もそう呼ぼう)は今時珍しく生前に評価されなかった大物YouTuberである。彼は当時の先進を行っていたらしく、今でいうYouTubeeであるのだが、受け入れられずに迫害に近い扱いすら受けていたそうである。もっと時代が彼に追いついていれば、彼の作品は増えたのであろうに昔の人の倫理観に心底腹が立つ。だが、オフ会0人のくだりは当時もファンは分かっていたということなのだろう。そこは今も昔も変わらない何かがあったのかもしれない。

 いずれにせよ、明日からの講義が楽しみである。今日はシャムさんの短編をいくつか見て眠りにつこう。

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