#203 蹴鞠
久しぶりに今日は、さわやかな五月晴れになった。昼食を済ませて、私と妻は談山神社に行った。車から見える藤の花がきれいだった。
鳥居をくぐり、石段を登り、本殿から拝殿に上った。拝殿からは、桜や楓の若葉がきれいだった。拝殿には、多武峰縁起絵巻が展示されていた。私たちは、絵巻物には、中大兄皇子と中臣鎌足が曾我氏の滅亡を企てた乙巳の変(645年)の様子が描かれているところを見ることができた。
次に、私たちは、近くで十三重塔を仰ぎ見た。木造十三重塔としては、世界唯一の建物だ。
その後、蹴鞠の庭にいった。中大兄皇子と中臣鎌足が飛鳥法興寺の蹴鞠絵で初めて出合い、大化の改新の発端となった故事にちなんで、毎年春と秋に「けまり祭」が行われているとのことだった。蹴鞠は、乙巳の変、そして大化の改新という歴史を変える端緒となった。
その後、「トントントントン・・・・」と低いキツツキの音を遠くに聞きながら、私たちはゆっくりと境内の石段を下りて行った。
帰路は、談山神社から明日香の石舞台につながる、曲がりくねった道を、下っていった。明日香の先には、奈路盆地の景色が広がっていた。
# 旅のフォトアルバム