#413 大相撲名古屋場所
大入り満員の大相撲名古屋場所、11日目の取り組みは順調に進み結びの一番になった。全勝の横綱照ノ富士に、次世代の相撲界を担う大の里の好取組だった。
結びの前の取り組みで、琴櫻が霧島に敗れ3敗になった。その時、私は今日の相撲の結果で13日に横綱照ノ富士の優勝が決まると思った。ケガや病気と闘い、一人で横綱の地位を守ってきた照ノ富士に、早く優勝を決め、楽になってほしいと強く願っていた。
照ノ富士と大の里が土俵に上がると拍手は一段と大きくなった。私と妻は2階正面マス席から見ていた。『照ノ富士~~。』との声援と、『大の里~~。』との声援が交りあった。『照ノ富士』と書かれた応援タオル・『大の里』と書かれた応援タオルが会場のいたるところに見ることができた。横綱への応援と、次世代のホープへの応援は拮抗しているように見えた。
勝者に多額の懸賞金がかけられ、会場の雰囲気が声援につつまれ、それが最高に達したときに、制限時間一杯となった。
照ノ富士が、大の里の左上手を取り土俵際に寄った。私は横綱の圧勝を信じた。その時、大の里の一瞬の突き落としが決まり、照ノ富士が土俵の中で倒れこんだ。一瞬の静寂のあと、体育館はどよめきと歓声で包まれた。
大の里が行司から勝ち名乗りを受ける頃、土俵めがけてたくさんの座布団が舞っていた。
今日は、家で照ノ富士の相撲を見た。盤石の取り組みだった。取り組みを終えた照ノ富士は、ひょうひょうとして土俵を後にした。