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#198 用水路の掃除
4月の第2日曜日午前中、私は農業用水路の掃除に行った。私たちの地域では、この時期になると、各池ごとに、米作りをしている農家が集まり、池の堤や、用水路の掃除をすることになっている。
私たちは、山のふもとの池に行った。そこでは、池の堤の草を刈った。草は集めて、山の中に放棄した。草が残っていると、ミミズが土の中で増える。増えたミミズを食べるため、イノシシが土の中を掘り、堤が弱くなり、池が決壊することを防ぐためだ。
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その後、池から下りながら水路を点検した。水路にある落ち葉や土を取り除き、水路の水がスムーズに田んぼまで流れるようにした。
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今年は、水路に土が入り、用水路が土で埋まったところが多かった。ほとんどが、山の斜面の下にある水路だ。
イノシシが、くずなどの木の根を食べるため、斜面の土を掘り起こす。掘り起こされた土が、大雨の時に、用水路に流れ込む。そのため用水路が土で埋まっていた。
水路に埋まっている土を、鍬で水路の外に出す作業は、重労働で腰痛の原因となる。
私たちの農村では、獣害による作物の被害だけでなく、用水路等への被害が増加し、それがとても負担になっている。
さらに、耕作者が高齢化している。今後、獣害が拡大すると、補修ができずに、放置してしまう田んぼが増えることがとても気がかりだ。
私たちは、地域にあった効果的で具体的な獣害対策に、苦心している。