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#322 どんど

 今年のどんどの日は、晴れて風のない日になった。8時を過ぎた頃私と妻は、泊りがけで遊びに来たりかこ(小5)をつれて、どんど(#150 石臼でついたもち)をする山の神に歩いて行った。私たちは去年のお札としめ縄とお餅を持って行った。

 山の神につくと祠にお参りした。すでに十人ぐらい集まっていた。当番の人が、クヌギの落ち葉に小枝を入れ、火をつけてどんどが始まった。煙は勢いよく、真上に上がっていった。お札(おふだ)やしめ縄も火の中に入れ、お焚き上げをした。他のところからも、煙が上がっているのが見えた。

 あたたかい火を囲んで、お神酒を戴いて、新年の話をした。地震の話も出た。緊急避難用品の話や避難場所の話など情報交換もした。

 しばらくして、炭ができるようになった頃、大きな網でそれぞれの家から持ってきたお餅を焼いた。臼と杵でついたお餅。よもぎのお餅。餅つき機でついたお餅。買ってきたお餅。それぞれの家から持ってきたお餅を大きな網で焼いた。 
 りかこは、ヨモギの餅をもらって初めて食べた。柔らかいヨモギの餅を食べたりかこは「おいしい」と言った。また温かいヨモギ餅をもらったりかこは、しょうゆをつけ、のりを撒いて食べていた。
 
 2時間ほどして、火がなくなってどんどが終わった。どんどが終わると厳しい寒さが待っている。立春を挟んであと二ヶ月覚悟して寒さを待つ時期になった。

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