#30 修了式の後で

ピンポン～となった。りくとたけしが自転車で遊びの誘いに来た。しょうとはすぐに虫かごをもって遊びに行った。午前中は修了式だった。今日でしょうとの4年生が終わるのだ。夕方帰ってきたしょうとは、お餅を食べながら私に言った。

「きょうも、たけしの近くの空き地で遊んだわ。カナヘビを取って遊んだわ。公園でも遊んだけどな。りくとたけしとは５年生になったら、絶対別々の組になるけど、５年になっても遊ぼうと３人で話したわ。先生に、よく一緒におこられてたからな～」

「今日も今の学級の仲間とも遊んだわ。１０人ぐらいいたで～。あんまり遊んだり話をしなかったやつもいたわ。女子も来ていたしな～。学級ではあんまり話しをしやへんだけど、今日話したらええやつやな～と思ったわ。女子とも普通に話ししたで～。」

「はやく５年の新しい学級になってほしいと思ってたわ。今の学級のやつとは話が合わへんと思っていたので、俺からも話かけへんだわ。けど今日遊んでいて、今の学級もええと思ったわ。みんなも、ええやつやな～と思ったわ。おれも、今の学級でもっとみんなと気軽に話をしておいたらよかったのに～、と今日はほんまに思ったわ。春休みも、また遊ぼうと言ってみんなとわかれて帰ってきたわ。」

話を終えたしょうとの顔はおだやかだった。