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カーシェアサービスを5年間運営してきて思うこと

前回のnote、多くの方に読んで頂き、コメント下さった方もいらっしゃって、とても嬉しかったです*


さて、先日はCarstayのカーシェアサービスを拡張することを発表させていただきました:


そこで、今回のnoteでは、カーシェアサービスを5年間運営してきた私が今思っていることや、今後に向けて考えていることについて記しました:




カーシェアサービスをはじめた理由


Carstayが日本初のキャンピングカーのカーシェアを発表したのは2019年。


私たちがカーシェアサービスを始めた理由は、バンライフ(VAN LIFE)という自由で豊かな文化をより身近にするためでした。

そのため、車というモノではなく、「バン」ライフというライフスタイルを「シェア」リングできることを目指しました。

そこで、誰もが、気軽に、普段とは異なる、非日常的な体験を楽しめるサービスにするべく、「バンシェア」という名前で5年前にリリースしました。


カーシェアサービスの5年間の成果


その後、2021年にキャンピングカーのカーシェアと、車中泊スポットのスペースシェアを統合し「Carstay」へサービス名と社名を合わせました。


現在、カーシェア会員数は6万人500台のキャンピングカーを登録いただいており、累計利用数は15,000泊を超え、右肩上がりに増加しています。


2020年〜2021年はコロナ禍で、緊急事態宣言などの制約もありましたが、アフターコロナで会員数は倍増しました。特に2022年以降は、ペット旅行の需要増や、訪日インバウンドの復活により成長は加速しています。

また、キャンピングカーという移動と滞在を兼ね備えたモビリティという性質を活かし、ToCだけではなく、ToBのカーシェア需要も増えています。

例えば、野外フェスなどの「動くホテル」としての需要から、災害発生時の「動くシェルター」としての活用まで、利用の幅も広がってきています。

オーナー歴3年の私が感じたこと


私個人としても、2021年から丸3年間、愛車をCarstayでカーシェア運用してきました。


60万円で購入した中古キャンピングカーを、140万円ほどかけて塗装・リノベして運用し、すでに200万円以上の収益が入ったので、購入費は全額カーシェアを通じて回収することができました

カーシェアサービスを運営する上で、オーナーの経済合理性があることが最重要です。そのため、まずは自身でそれを体験できたのは良かったです。

このオーストラリア人のゲストは3ヶ月間借りていただきました


ただ、それ以上に良かったのは、カーシェアを通じて、自身の愛車が、誰かの思い出づくりに貢献できていることを実感できたことです。

ゲストの中には、絶景スポットで写真を撮影してプレゼントしてくださった方から、旅先のお土産を買ってきていただいた方、ピカピカに洗車して貸出時よりも綺麗な状態で返却して下さった方もいらっしゃいました。

もちろん、貸出準備や掃除など、一定の手間はかかりますが、それを上回る"思い出のお裾分け"をゲストからいただけるのは、カーシェアサービスに登録しているオーナーならではの体験と思います。

Avex所属 シンガーソングライター「Miyuu」さんにも1ヶ月間ご利用いただきました


CtoCカーシェアサービスの成功要因


5年間、ずっと考えてきたことがあります。
一体、カーシェアサービスの成功要因は何なのか?

前提として、カーシェアサービスは、大きくBtoCとCtoCの2つに分かれます。それぞれの代表例は、主に欧米圏で利用されている「Zipcar」と「Turo」です。

Carstayのカーシェアサービスは、法人も個人も登録することができるため、BtoCとCtoCのハイブリットになっていますが、割合が多いのはCtoCです。

米国ユニコーン企業の「Turo」、近々上場すると噂されています。キャンピングカーも人気です


CtoCのカーシェアの場合、個人が第三者と車両を共同で使用することになるため、個人間の信頼関係という、性善説に基づいて取引が行われます。

しかしながら、100%すべての人が善人という訳ではないことから、サービスは性悪説の要素も取り入れて設計する必要があります。会員の本人確認の徹底や相互レビュー等により、悪質な会員を排除するシステムが必要です。


そのため、一言でいえば、CtoCカーシェアサービスの成功要因は、「性善説に基づいた取引」と「性悪説を考慮した設計」のバランスだと考えています。

前者の比重が大き過ぎると事件などの問題に発展し解約が増え、後者に重きを置き過ぎると窮屈な仕組みになり多くのユーザーのUXを損なうためです。

このバランスを保ちながら運営するのが、CtoCカーシェアサービスの難しさであり、一方で「Turo」などの成功企業はここを押さえていることで非連続的な成長を遂げています。


Carstayは、試行錯誤しながらも、車両オーナーの皆さまのご協力のもと、プロダクトチームがうまく運営してきたことで、今まで大きなトラブルなく成長すること
ができています(まだまだこれからですが)


カーシェアサービス拡張の理由


そして今回、キャンピングカー以外の車両もカーシェア登録ができるようになることを発表させて頂きました。リリースは25年1月を予定しています。


登録車両を拡張した理由の1つは、さらにバンライフ(VAN LIFE)体験のハードルを下げるためです。

これまでカーシェアサービスを運営してきた中で、数多くのユーザーから興味はあるものの、「大きな車の運転が怖い」「車中泊のイメージが湧かない」という声をいただいてきました。

この解決策として、今回キャンピングカーよりもさらに運転がしやすい普通車の登録を増やし、またテントの貸出を必須としました。

そこで、まずは「車で移動と滞在を楽しむ」というバンライフ体験をカジュアルに楽しんでいただきたいと考えています。


車両オーナーの方も、テントが1つあればカーシェア運用を通じて、維持費を軽減することが可能
になります。少しでもご興味がある方は、以下より仮登録いただけたらサービス資料をお送りいたします↓

📝 Carstay新規オーナー仮登録フォーム:
https://share.hsforms.com/1Vz52krTtRc-XRBdyirfsZw3jx43


シェアリング・エコノミーの未来へ


最後に、今回のカーシェア車種の拡大と遊休資産の活用により、新たな車両と利用者の増加を図っていきます。

そして、バンライフ文化の更なる市場浸透を目指し、シェアリング・エコノミー文化の普及にも努めたいと思います。


そんなシェアリング・エコノミーの祭典「SHARE SUMMIT 2024」が11/5(火)に開催されます。

オンラインは無料、現地参加は¥10,000です。私も会場におりますので、ぜひ皆さまご参加下さいませ*


シェアリング・エコノミー文化がもっと広がることで、個人間の信頼関係で成立するサービスが増える世界へ、一歩一歩前進することを願っています。


ここまで読んでいただき誠にありがとうございました。

引き続き、事業提携や、資金調達に意欲的に動いておりますので、少しでも弊社にご興味を持っていただけた方は、ご連絡頂けましたら幸いです。



Carstay株式会社の採用情報はこちら↓


2024.10.27

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