「壺魔人」のカルテFile3(クソカード医学会用資料50)
まえがき
三度目の「壺魔人」の治療を行いたいと思います。
なんだこいつ正気か……こいつを先に医者に診せるべきでは……?
そう思うのも無理はありませんが、待ってください。なんとこのクソカード医学会資料、なんと今回で50回になります。結構微妙な治療の回も多かったですが、それなりに続いてきたわけです。
なのでその記念として、第1回の患者「壺魔人」をもう一度治療したい。そう考えたわけです。あんま理由になってないな。
それに皆さんも見たくないですか? 最新最先端の「壺魔人」の治療を。さらなる改良を遂げた壺デッキを…………興味ないか。みんなどうでもいいか。でもやります。
これまでもこれからも、自由に治療していきます。いえーい。
壺魔人について
もはやおなじみの患者の性能は以下の通り。(出典:遊戯王デュエルモンスターズデータベース)
治療のポイントをまたおさらいすると、
"フィールドのモンスター全ての表示形式を変更するカードはたくさんあるし、「ドラゴン族封印の壺」を破壊できるカードもたくさんあるが、両方を1枚でこなせるのは「壺魔人」だけ"なので、ロックバーンと全体攻撃による急転回の両立が唯一の個性となります。
なので、
①「ドラゴン族封印の壺」と「DNA改造手術」で強制守備盤面を敷き
②時間稼ぎしつつ何らかのバーンでプレッシャーをかけて
③相手がリンクですり抜けを狙ったら「壺魔人」で壺を破壊
④「聖杯の守護竜アルマドゥーク」のリンクメタ効果と全体攻撃で仕留める
というのがメイン。
そして前回(File2)の治療ではそこに加えて、「リバース・リユース」による「壺魔人」の送り付けや、罠の効果を受けず全体攻撃が可能な「ブルーアイズ・タイラント・ドラゴン」などを追加し、フィニッシュの選択肢を増やしつつコンボをキメやすくなるよう改良しました。
……で、今回はどこを改良するかという点ですが、前回の治療ではロック中のバーンダメージ源を「重爆撃禽 ボム・フェネクス」に頼っていたのですが、さすがに未来融合じゃ出しづらいので、もっと使いやすいバーンが欲しいと常々考えていました。
また、肝心の「ドラゴン族封印の壺」「DNA改造手術」のサーチ手段の乏しさも難題で、そもそもうまく引けないとロック成立しない、かといってデッキに多く積んでも事故るという二律背反を抱えていました。
ここらを中心に改善していきたいと思います。
まずは壺と手術のサーチ手段ですね。
これについては待ちに待った特効薬がついに実装されました。
「ファラオニック・アドベント」です。
自分のフィールドの天使族・悪魔族・爬虫類族モンスターをリリースすることで、永続罠カードをサーチできるいいファラオです。
デッキの種族をある程度まとめる必要がありますが、確定サーチは強い。加えて、「宣告者の神巫」もぜひ投入したいカード。
ディヴァイナーをリリースすれば、デッキからレベル2以下の天使族モンスターをリクルートできます。つまり、このカードをリリースして「ファラオニック・アドベント」を特殊召喚すれば、永続罠サーチ用のリリースも確保できるわけです。
さらに、召喚時の墓地送り効果で「悲劇のデスピアン」を墓地に送れば、「デスピアの導化アルベル」をサーチでき、さらにアルベルから「烙印融合」や「烙印劇城デスピア」をサーチ可能。
劇城で「赫灼竜マスカレイド」を出してロック中のダメージ源とすることもできますし、「烙印融合」から融合代用モンスターと「アルバスの落胤」でルベリオンを経由して「ブルーアイズ・タイラント・ドラゴン」を出し、フィニッシャーとすることもできます。
次にバーン要員ですが、マスカレイドだけだとさすがに心許なく、かといってデッキの空き的にあまり多くのカードを入れる余裕もないです。
なので簡単にサーチが可能で、なおかつ「ファラオニック・アドベント」と食い合わせのいい種族のバーン源を用意しました。
そう、拷問系アイドルです。
さてあとは、つながりはあるもののバラバラのこれらのカードをどうにかデッキとしてまとめる必要があります。
主軸は「ファラオニック・アドベント」なので、やはりあのカードに頼りたいと思います。
ファラオの壺
はい、お約束。
「闇黒世界ーシャドウ・ディストピア」はリリースを相手に押し付けられるので、相手のモンスターをリリースして「ファラオニック・アドベント」の特殊召喚が可能です。
また、「悪王アフリマ」のフィールドでの効果で「ファラオニック・アドベント」もサーチ可能。
さらに「DNA改造手術」と合わせて、すべてのモンスターの属性と種族が変わるので、デッキによってはロックの突破がさらに難しくなる副次効果もあります。
「悪魔嬢リリス」も「壺魔人」を相手の場に送りつける「リバース・リユース」や、全体除去を防ぐ「身代わりの闇」、リンクメタの「聖なるバリアーミラーフォースー」などをサーチできて優秀。
これがさらなる高みへ至った「壺魔人」デッキ、闇黒世界でアイドルとデスピアとファラオが夢の共演を果たした【ファラオの壺】です。
関係ないですが、ミイラを作る際は臓器とかを壺に詰めたらしいですよ。
相性のいいカード
もはや「壺魔人」が異物と化してる気が……。
・「澱神アポピス」
ご存知罠モンスター。無効効果が強い。
・「破壊神ヴァサーゴ」
融合代用モンスターで、いざというときにも使える悪魔族レベル3。
・「彼岸の黒天使 ケルビーニ」
「壺魔人」を墓地送りにする。デスガイドやシャドウ・トークンから出せる。
・「リンク・スパイダー」
・トロイメアリンクモンスター
トークン利用でリンク展開にもつながる。正直こっちで殴ったほうが早い気もする。
デッキ構築
ディストピアのリリース強要で妨害しつつロックを決め、然るべきタイミングで壺魔人を送り付けリバースさせる……。
トリックスターのバーンやアポピスの妨害も強いので、なかなかロックはやらしいです。
使用感ですが、これまでのバージョンと比べてロック成立までもある程度戦えるようになったのがいちばん大きいですね。ディストピアさえあればファラオがサーチと除去を両立してくれますし。
ただ、デッキパワーが上がりすぎて、やはりロックするより殴ったほうが手っ取り早くなってしまってる面が……。
ソロモードではかなりやれるようになったので重症度は3です。ちなみにランクマでも戦ってみましたが、ドラゴンリンクにボコられました。仮想敵だろ勝てよ!
あとがき
はい、「壺魔人」再改良版でした。
「壺魔人」にこだわらないほうが絶対いいけど、なんか構築面白い辺りパラサイドとかと似た空気を感じますね。パラサイド治療したことないけど。
「ゲート・ガーディアン」にテコ入れが入ったことだし、そのうち「壺魔人」にも強化が欲しいですね。
第13回クソカード医学会は「インフィニティ・ダーク」であまくだりさんとデュエルさせていただきました。しかも、理想の手札だったので初めて本番で事故らずやりたいことやれました。よかった。
デュアルの亜種デッキもそのうち紹介したいですね。
次の患者はリクエストのあった「エクスチェンジ」ですね。
リクエストは面白いのに特効薬が面白くないという、正直記事にするか悩む内容でしたが、せっかくですし披露しようと思います。
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