産後の授乳室での独り搾乳の切ない日々のこと。
現在2歳になった息子(チャッピー)は産まれてすぐにNICUの保育器の中に入ったので、私は産後の母子同室は体験できませんでした。
産後5日間は私も入院していたので、その間、NICUの面会時間になるとチャッピーに会いに行っていた。
あ、チャッピーの由来は、ハズバンド(夫)が茶師なので、お茶で幸せという意味で呼んでたお腹ニックネームです。
保育器に入っていたので、抱っこをすることは出来ず、保育器の穴から腕を入れてチャッピーをヨシヨシしたりすることしかできなくて、とっても歯痒い気持ちでした。
出産後の母の仕事といえば抱っこと授乳かなと思うのですが
チャッピーは、胃と食道が繋がっていない状態で生まれてきたので、産後すぐには口からは唾も飲み込めなくて、管で吸引していました。
そして、栄養摂取は点滴からでした。
でも、誕生後すぐに胃ろう(お腹に穴を開けて胃に直接管を介して飲み物を入れる場所)を増設していたので、2日後くらいからは母乳を胃ろうから入れることになりました。
その量は、普通の赤ちゃんと同じように、初めは少しづつ、だんだんと量を増やしていくということでした。
そのためには、お乳が必要なので、私だけ授乳室に行って、3時間おきに搾乳機を使ってせっせとお乳を絞って母乳バックに入れて看護師さんに預けることを続けました。
これが結構大変!
私はお乳がとってもよく出る方で、出なくなるまで毎回絞ってストックパックに詰めて看護師さんに渡すと毎回(わーよく出ますね〜)なんて関心されるくらい。
そうやって、ストックパックに貯めて病院で保管して少しずつ解凍してチャッピーに胃ろうから注入されて間接的に栄養補給されるのです。
この作業を産後、3時間おきに授乳室に行ってするのだけど、他の人はみんなは産まれたてほやほやのちっさくて真っ赤な顔をした赤ちゃんと一緒にいて、看護師さんに手伝ってもらいながら授乳していました。
そんな中で、独りお乳を絞るのは精神的に結構な切なさでした。
どんな顔をして周りの親子を見ていたのかはもう覚えていないけど、多分ちゃんと見れなかったんじゃなかったかなと思います。
抱っこもできない、お乳も飲めない、今後、順調に生きれるかもわからない。。
そんな我が子を持つ私の気持ちは誰も知らないんだよね。と気持ち的に独りだったのを覚えています。
今でも、この頃のことを思い出すと気持ちがキューっとなってしまうのです。
この頃の私を思い返すと、暗くてクラクラしてしまう。笑
(そりゃそうだ、初めてのことだし、周りと違うことだし)
だけど、多分、出産にはハプニングはつきもので、珍しくもないはず。
ただ、世の中の取り上げられかたが、元気な赤ちゃん=幸せ。
という感じでイメージが先行していて、個々人のこととしての受け入れに時間がかかるのも精神的に追い詰められていた原因の一つだろうなと思うのです。
もっと、出産や赤ちゃんにはいろんな形やいろんな子がいて当たり前、自分にもハプニングが起きて当たり前のこと、という気持ちを持てるようにしていければ、どんな状態で我が子を迎えることになったお母さんも気持ちが楽になるのではないかなと思うのです。
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