志和浩司

皆さんにたくさんの幸せがありますようお祈りします

志和浩司

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最近の記事

ユーロビートがブルースにきこえる

順番が逆になった。5月。せっかくありささんにモデルになってもらったのにこのテーマで文章を書きあぐねているうち季節が夏になり、季節感的に無理があるのでnote作るのが秋になってしまったというわけ。 ありささんにはこの1年と少し、想い出の場所にご一緒いただいた。皆さん彼女を美しいモデルさんだとおっしゃるが私からすると美しいモデルさんはたくさんいて、珍しくはない。ありささんにモデルをお願いするのは、彼女が共感力と瞬発力のともなう人だからだ。そして、声がとても好きなのだ。ありささん

    • 恋愛と恋愛カメラは違う

      ポートレートモデルさんに初めてモデルをお願いした頃からテーマは恋愛写真。だってそのためにポートレートモデルさんをお願いすることに決めたのですから。その時のトビラの一枚です。ね? いわゆる「ポトレ」の中でも何かと揶揄されがちなジャンル?テーマ?ですよね。写真を理由にオッサンが女の子と遊んでるだけじゃないかと笑 いや実際に断面を切り取ればそうなのかもですよ。でもね、「それだけじゃない」ところに撮る理由があるわけです。その辺の考え方は下記の文章のとくに後半に書いてあります。プロ

      • さらばポトレ界隈

        Xのアカウントを整理しCAMERA WORKはクローズ、メインアカウントはヤフーのコメンテーターをしている関係があるため続行するが写真についてはリポストやPRメインの運用とした。 ポトレ界隈メインにつながりが増え、界隈自体がどうのというより私の身に嫌なことが降りかかってきたから余計なストレスを溜めたくないと思った。そこで界隈と距離を置くことにした。 たとえば。それぞれ自分にとっては素敵な人なのだけれどそれぞれの人から聴きたくない噂話や陰口を聞く。なぜ素敵な人たちがそんなこと

        • 夢みるアドレセンスは誰のもの?

          現体制終了ライブが行われるそうだ。 夢アドと関わって12年が過ぎた。それぞれの時期にさまざまなことがあっていろいろな思いをしてきた。だけど夢アドは僕が最後に好きになったアイドルグループで、だからこその愛着がある。 毎月定期公演を撮影に行っていた時期もあれば一切音沙汰のなかった時期もある。ライブ写真の拡散を頼まれていた時期もあれば写真をSNSに載せないでくれと言われていた時期もある。撮影者や取材者はあくまで外様なので体制が変わるたび驚いてきたし「次はどうなっちゃうんだろう?」

          そこにいる、ということ/東雲なな

          そこにいる、ということ/東雲なな

          vs 杏堂蘭

          対戦したいモデルさんが僕には何人かいてその一人が杏堂蘭さんだ。いや喧嘩したいわけじゃない!笑 蘭さん撮るときって自分の中で自分との戦いがあるの。そういうモデルさんって目指してるところがすごく高みだったり写真表現についてストイックだったり。僕も昔はそういうような地点を目指していたんだと思うけど、今は目指す場所もそこへ行くまでのスタイルとかも違うんだと思う。「志和さん? あ~デートポトレしか撮れない人でしょ」なんて陰口も人づてに聞こえてくるしさ!爆 そんなわけでそういうストイック

          熊切 episode 2

          熊切 episode 2

          稲村とチョコレートの残り香

          若い頃からさっぱりモテない僕にとって、稲村ヶ崎はほとんど最悪に近い思い出がある場所だ。あまりにみっともないので詳細は伏せておくけど、たとえばバレンタインデーに賞味期限の切れたチョコを渡されて別れを告げられたのも稲村なのだ。何もそんなにていねいに別れを告げてくれなくてもと思うのだが。笑 だけどチョコってよぶんなものが入っている種類のものでない限り、賞味期限が切れても保管状態さえちゃんとしてれば簡単には腐らず食べられるからそれはそれでいいし、期限切れチョコで「この恋も期限切れよ

          稲村とチョコレートの残り香

          とある夏物語 ゆい

          湘南と一括りにするのもベタなら鎌高前や七里で撮るというのもあまりにもベタで、幼い頃から海ばかりではない湘南に馴染みの深い僕としては滅多にこの辺でポートレートは撮らない。でもこないだまでアイドルだった彼女を撮るにはわかりやすいほうがいいかもと思い、ここへ来てみた。 で、浜へ出てみたりもしたのだけれど。 やっぱりベタなシチュエーションがどこか気恥ずかしくて早々と移動することにした。 途中、行きつけのカフェで写真を見たりして時間をつぶす。彼女のいいところは頻繁に撮った写真を確

          とある夏物語 ゆい

          ゆい プロローグ

          彼女は2023年までステージに立ちアイドルしていた。ライブで写真を撮ると輝いていた。そしてなぜか本当になぜか、いつかこの子を撮るんだろうなって確信めいたものがあった。 だけどいつのまにかステージから降りてしまったんだ。 え。 撮らないまま終わっちゃったよ。そんなのアリ? で、やっぱり撮った。彼女はよくSNSで僕の写真にいいね!をしてくれていたんだ。それらの写真は僕の中の「この写真好き」という感覚と合うことが多くて嬉しかった。そこが合わなければ撮ってもしょうがない。 夏が

          ゆい プロローグ

          ハートブレイクにさよなら

          2日間朝から晩までだ。夏休みだというのに最初の2日間を仕事のための講習を受けてつぶした。だけどモチベは低くはなかった。なぜかというと2日目に修了証をもらうとそのまま駆けつけるところが、私にはあったから。 私の大切なトップモデルありささんと江の島で待ち合わせたのだ。この日、片瀬西浜で花火がある。「マイアミビーチショー”夏”花火」といって19時40分からの5分間。そのたった5分間のために私は急いだ。電車の中を駆けたい気持ち。 なぜマイアミビーチショーかというと藤沢市が1959年

          ハートブレイクにさよなら

          彼女/なつき

          やさしい手だ。 指はなにか繊細なことをしているような気がする。 だけど手全体からは芯の強さも感じる。 …… おれは手の専門家か!笑 「子どものころは自分の笑顔が好きになれなかったの」 だけどいまは、大好きだという。ほんとうに素敵な笑顔だ。 笑顔のポートレートを嫌う人もいるし、若い女性が笑顔でいる写真がやたら目につく日本のポートレート(ポトレ?)を敬遠したがる気持ちもわかるけれど、僕は笑顔を撮る。笑顔は人をハッピーにさせてくれる。ハッピーだから笑うというよりかはハッピーにな

          彼女/なつき

          葉山 幸せですか

          葉山でポートレートを撮るのは30年ぶりだ。 湘南というと辻堂と茅ヶ崎が一番馴染み深い。赤松町にアパートを借り写真を撮っていた頃でさえ葉山にはほとんど行かなかった。 30年前六本木に住み写真事務所を出していた頃ときどき会うひとがいた。そのひとは広告代理店で働いていて今で言うならパワハラやモラハラに近い目に遭っていた。よく電話がかかってきて悩みを聞いた。時間は決まって22時をまわっている。電話で足らない日は直接会った。その時間に開いているカフェが代官山にあって、よくクルマを飛ば

          葉山 幸せですか

          Shape of My Heart/しおん

          通り過ぎていく。いつかいなくなる。何も残らない。だから撮る。いい写真が撮りたいわけじゃない。何かを表現したいわけでもない。

          Shape of My Heart/しおん

          40年後のポートレート

          NewJeansの来日公演でハニが松田聖子の「青い珊瑚礁」を歌ったことがネットで話題になっていた。1980年の夏まだ私は高校生で、初めてポートレートを撮ったのがこの曲のリリース時期だったのを覚えている。 ある日、中学のクラスメイトだった辻沢杏子から電話があってオーディションを受けるので写真を撮ってほしいというのだ。 撮影は江戸川の土手で行うことに決めた。それまでスナップ写真しか撮っていなかったのでアルミホイルでレフ板を自作し、BGMのカセットテープを編集したり用意を整えて撮

          40年後のポートレート

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