【推しへのスパチャ】ビジネス観点で見たVTUBER/配信者とリスナーの関係性について。
ちょっと乱筆な部分があります。頭の中を整理できていない箇所もあるので矛盾的な部分もありますがご容赦ください。
VTUBERは性質上リスナーにサービスを提供してお金を貰う為ビジネス的に見ればサービス提供者と顧客という関係が生まれると思います。
■他業種で見るサービス提供者と顧客の関係
・飲食店
(1)お店は料理を提供
(2)顧客は料理を喫食
(3)顧客は料理の代金を支払う
・ホテルや旅館
(1)施設は客室を提供
(2)顧客は客室や施設内サービスを利用
(3)顧客は客室やサービス利用料を支払う
・スーパー等小売店
(1)お店は販売可能な商品を陳列
(2)顧客は好きな商品を選択
(3)選択した商品分の料金を支払って商品と交換
・電気代など公共料金
(1)顧客は使用したい提供会社と契約
(2)顧客は使用したい分だけ電気を使用
(3)提供会社は使用分の料金を請求し顧客はそれを支払う
基本的には上記の様に何かを得る為の対価として、お金を支払います。
関係性は非常に明確でお金を支払わないとサービスの提供を受けられません。
■VTUBERとリスナーの関係性
もうひとつ他業種の例を見てみましょう
・テレビやラジオ
(1)視聴者(リスナー)は視聴したい番組を選択し視聴
(2)番組提供会社は番組内の広告枠を顧客に販売
(3)顧客は番組提供会社に料金を支払い広告を流す
テレビやラジオの場合、サービス提供者に対してお金を支払っているのは実際には広告枠を購入しているいわゆるスポンサーになります。なので例えばTV局はスポンサーに頭があがらないケースが多いです。そしてスポンサーは広告を見る視聴者にサービスの購入を期待するので、視聴者は間接的な顧客という関係性です。
VTUBERの場合、YOUTUBEに流れる広告がいわゆるスポンサーですが、テレビ等と違いスポンサーはどの番組に広告を流すのか指定できません。且つひとつの番組ではなくいくつものチャンネル、番組(動画)に分散されて広告が配信されます。その為TV等よりも番組とスポンサーの関係は希薄でそこがYOUTUBEをステージにしたVTUBERとテレビ等との大きな違いです。
そこに加えてスパチャやグッズやメンバーシップ等で収益を上げるので、考えるほどに関係性がよくわからなくなります。
そういう意味では一番近いのは芸能人やアイドルなどでしょう。
出演料→再生数に応じた広告手数料
写真集などの印税→グッズの売り上げ
ファンクラブ→メンバーシップ
という感じでしょうか。
■スパチャの特殊性
そうなってくるとスパチャというものの特殊性が浮き彫りになってきます。
芸能人やアイドルに直接お金を渡すという行為は基本的にありません。明確にサービスとして対価の定義がないものに対して視聴者はお金を支払いますので、これに一番近いのは唯一寄付が一番近いです。
・スパチャの種別
1:配信者に認識してほしいというスパチャ
2:配信提供の対価としてのスパチャ
大きくはこの2つなのかなと思います。
1に関しては世間でいうガチ恋リスナーなどからのスパチャはここに含まれるのかと考えます。2に関してはバックボーンとして投げたスパチャを配信活動の元手にして貰ったり、配信者が生活をする為の元手にしてほしいという意味合いや、配信で楽しませてくれてありがとうの意味合いなどのパターンがあるでしょう。もちろん1,2両方を兼ねてスパチャする視聴者も居るかと思います。
「無料で楽しめるのに何でわざわざスパチャでお金を使うの?」
「人気の配信者なら再生数の広告費で十分稼いでるだろうし」
「自分よりも裕福な人にお金を投げるって変じゃない?」
というのは私も以前不思議に思った事がありました。
それが少額ですがさくらみこさんや大空スバルさんにスパチャを送るという行動に出ていました。僕もそこそこ稼いではいますがみこちもスバルもその何倍も稼いでいるだろうなというのは想像に難くありません。
なぜスパチャしたのか?
僕はみこちの配信やスバルの配信を見るようになって、日々の生活に楽しさがプラスされました。ドラクエやアンダーテールの配信を見てリアクションに思わず笑ってしまったり、ドラクエ5はFF7の配信を見て楽しさと共にプレイした時の記憶が蘇って思いもよらぬ懐かしさを感じられたり、同じようにみこちやスバルを応援したり楽しんでいる視聴者を見て昔ニコニコで味わったような一体感を感じられたり、色々ありますが
感謝の気持ち
応援したいなという気持ち
これからも配信を続けてほしいなという気持ち
スパチャで名前を呼ばれた時の謎の嬉しさ
といったものがありました。
前述した内容に、「寄付」という言葉を使いましたが今書いていてもうひとつ頭に浮かんだのが神社などでのお賽銭です。お賽銭は自分の為の場合もありますし大切な人の健康を願ったりなどもあります。
結論としてはスパチャは「愛」なんだと思います。色んな愛があります。ガチ恋のような愛もありますし、友達や家族を応援するような気持の愛もあります。お金という俗物的な響きのあるもの故に、なんとなく触れづらいというか下品さが伴ってしまうような感じがありますが、根源にあるのは配信者や配信に対する愛情から来るものだと思います。
■結論
配信者とリスナーの関係性は、エンタメを通して愛情を土台とした関係というのがひとつの見方なのかなと思います。愛情が介在する故に、単純なビジネス的な関係では括れないのではないでしょうか。
1配信者に対して数百、数千、数万のリスナーが存在します。単純に配信を楽しいと思う人や、仕事に疲れた生活の中での癒しだったり、辛い事があった時に配信に支えられたという人も居るでしょうきっと、リスナーの数だけその配信に対する色んな思いがあるのだと思います。頑張っている配信者を見て、私も頑張ろうとやる気に繋がったり、泣きたいような心境の時に笑わせてくれたり、配信を見ていたりスパチャを投げるリスナーの多くは配信者に感謝している人が圧倒的に多いのかなと思います。
そう考えると配信者は多くの人の人生に彩りを与えてくれている存在だと言えます。誰にでも出来る事ではないと思います。色々な縁や運が巡って、努力や行動の果てに配信者は今の場所にいるのでしょうきっと。そんな人が我々の為に配信してくれたり、楽しませようと思いを巡らせてくれたり。
意識的にも、無意識的にも、ありがとうの意味を込めてスパチャしたり、グッドボタンを押したり、ツイートにいいねをしたりしてるのかもですね。
■余談
配信者は物理的にリスナー一人ひとりに愛情を注ぐことはできません。けれど集団としてのリスナーを一つの個として愛情を注いでいるなというのはわかります。みこちなら35P、スバルならスバ友、集団をひとつの括りとして。とは言えリスナーもバカではありませんので、配信者の態度や雰囲気、アクションでリスナーを愛しているかどうかを感じ取ります(多分)。
それは配信に対する向き合い方や、言動の節々にどうしても表れます。人間なので疲れや体調や精神状態や状況によってバラつきは出ても、中長期で見ていけばそれはリスナーに伝わります。
お客をバカにしている態度のコンビニに行けばお客さんはそのコンビニをいずれ避けるようになるのと同じ様に、そういうものは伝わります。逆に店員をバカにしているようなお客は店から嫌われます。双方が真摯であるからこそ成り立つ点では集団対個ではありますが人間関係と同じですね。
個人的にはスパチャ等の収益を何に使っても何の問題はないと思っています。僕たちが貰った給料の使い道が自由な様に、配信者も自由です。ただ、こうした配信などで、リスナーへの感謝を話していく姿を見ると「あの時スパチャして良かったな」「応援してて良かったな」と感じられます。僕がどうこう言える立場ではないですけど配信者の方はリスナーへの感謝をもっとドンドン言っていくのが良いのかなと思います。
普段、奥さんや旦那さん、お父さんやお母さんに「いつもありがとう」って伝える事で関係が良好に保たれるのと同じようになるのかなと。記事の冒頭で対価について触れていますが、スパチャをしてお金を使った対価はこういった話を聞くことで得られる「良かったな」という満足感なのかもしれません。この満足感はスパチャを投げていたり、メンバーになっていたり、グッズを買っていたりする事で一層昇華されます。それがお金を使っているリスナーとそうでないリスナーの一番の違いなのかもしれませんね。
配信者の方はスパチャのお礼ありがとうを全ての配信で出来る訳ではありません、読まれなかったリスナーはその場では残念に感じてしまうのは仕方ないでしょう。けれどこういった感謝の言葉を聞ければあの時投げて良かったと思える人は少なからず居ると思います。