片山ゆう子(テヒマニ編集室)

福岡県うきは市の小塩という里山で、米を作ったり、編集室という名のお店やったり、フリーペーパー作ったり。

片山ゆう子(テヒマニ編集室)

福岡県うきは市の小塩という里山で、米を作ったり、編集室という名のお店やったり、フリーペーパー作ったり。

最近の記事

移住者、地の人、自分の立ち位置。

先週は地域の大きなイベントがなかったけれど、こざこざの用事が多く妙に落ち着かない1週間だった。 そのうちの一つに、大学の修論のテーマで移住者にインタビューしたいというものがあって役所経由で私もその一人になった。インタビュワーは聡明かつ気づきの早そうなタイプの青年で、私もついつい興がのりずいぶんと長いこと話をしてしまった。 その他のインタビューを受けた移住者のラインナップを聞いて、相変わらず私自身、かなり胡散臭いところにいるんだなと思った。胡散臭いというのはオーバーな表現なの

    • 9月からのこと。

      今週はようやく地域のイベントごとのない週末で、久々の丸一日の休みの昨日は季節外れの台風で雨がざあざあと降る中、朝から家事をした。 散乱した服を片付け、猫と人間のトイレを掃除し、台所の洗い物をし排水口の詰まりを解消し、シフォンケーキを焼いた。純粋に楽しみとしてケーキを焼いたのは母が倒れてはじめてのことかもしれない。 9月の10日頃に母が倒れてから約1ヶ月半、昨日までゆっくりと落ち着く日がなかった。救急搬送されて3週間ほど重篤な状態だったし、それを抜けても、話をすることすら難

      • 働きすぎは良くない。

        先週の土曜日の朝のこと。 救急車とレスキュー隊とが、小塩の山を登って行った。 誰しもが、きっと農作業中の事故が起こったんだと、サイレンの音を聞きながら不安に思っただろう。 事故に遭ったのは、自治会の事務局長で、この小塩の里の色々なことに尽力した人だった。日頃からこちらが心配してしまうほどに、農業、自治会の事務、小塩の色々な組織の会計、空いた時間には公園の草切りなどと、休んでいる時間があるのだろうかとこちらが常に心配するぐらいに、ワーカホリックな人だった。 事務局長は病院に搬

        • 人生の目標。

          先月の大雨で、我が家の川沿いの敷地に大きな木が流れ着いた。 私は男の人が2~3人いればどかせるだろうと思っていたのだけれどそれは素人考えで、ちらっと見た人が重機を使わなきゃ無理だよと言った。それをまた別の人にどうしたらいいですかねと聞いてみたら、〇〇ちゃんがよかろうとのことで今度はその人に相談してみた。 すると、その◯◯ちゃん(れっきとしたおじちゃま)は「あんたそれを俺にせろと言っとるの?ま、してやろ」と言ってくれて、その翌日の夕方、私が昼寝をしている間にさっさと片付けてくれ

          自分の生きるシステムに触れるのは、なかなか面白い。が、危うくもある。

          自治会の勤務日を終え家に帰り着き、炊き立てのご飯を雑に焼き飯にしてかっこんで、チーズケーキを作った。そのチーズケーキは今まさにオーブンの中で、これを書き終える頃に焼き上がるだろう。私の知ったレシピでは1番美味しいそれは、チーズケーキのわりには手間のいるもので、ここぞという時にしか作らない。 案の定、なかなか面倒くさい作業に少しばかりうんざりしたのだけれど、これで美味しいチーズケーキが食べられるのだから良しとしよう。 なぜそんな手間のかかることをしたかと言えば、家族の入院が来

          自分の生きるシステムに触れるのは、なかなか面白い。が、危うくもある。

          小さなメディア立ち上げる準備を始めました。

          蔦の垂れ下がる窓の外にはしとしとと雨が降っている。十年以上ぶりにできた好きなピアニストのバッハが流れる中、白黒のハチワレ猫が鞄の上ですやすやと眠っている。 私の小さな城である編集室と名のついたこの部屋はずいぶんと静かで、それがとても心地良い。そして、これからはこんな時間が増えるのだろう。 というのも、この数年、やると言いつつ何もしてこなかったメディアを立ち上げることに決め、その準備を始めることにしたのだ。 メディアと言ってもごくごく小さいもので、ウェブと年1回か2回の1枚も

          小さなメディア立ち上げる準備を始めました。

          私は行動しない、と決めた。

          ほたる祭りが終わった。 この小さな里山の地域で最大のイベントである、ほたる祭りが。 自治会の職員になってはじめてのほたる祭りは、予想を超えて人が来たことを除けば成功だったと言えるだろう。私も1年の中で1番大きなイベントが終わって、心底ほっとしている。 そしてこれを機に私は「行動しない」人になることにした。 私は行動しない。 それを第一の行動原理とする。 小塩に移住してから4年とちょっとの歳月が経った。物件を見つけてからは5年という月日が流れようとしている。その間、私は休

          私は行動しない、と決めた。

          小塩移住者的日記 2024年4月1日(月)−7日(日)

          わりと頻繁に書けなくあるいは書かなくなるタイプなのですが、ここ2〜3ヶ月がそのような状況でした。 けれど、亡くなった大好きな恩師の別れ際の言葉が「書き続けろよ」で、そんなありがたい言葉をいただいてしまったからには書くことをやめるという選択肢もなく、ぼちぼち日記を再開しようと思います。 4月1日(月) 5時起床。昨夜から右ひじに関節痛があり不調。出勤するのが億劫だったけれどとりあえず出勤。到着しても社員がおらず、月が変わったばかりでシフト表も持っていないので、ほうぼうに連絡

          小塩移住者的日記 2024年4月1日(月)−7日(日)

          So where is the Paradise?地域に望まれたことをする、ただそれだけ。

          山里にしとしとと雨が降り、春の雷がなっている。 もともと雨を眺めるのが好きだった。けれど、今はお米を作るために、川が増水するし、ため池に水が貯まるからよかったと思うようになった。 外に出てみると肌寒いとは言え、少し前までのきんとした冷たさではなく、ほんのりとしたあたたかみを感じて、いよいよ春がやってくるのだなと思う。 春がやってきたら、小塩への移住5年目を迎える。 家を買い、訳も分からず米作りの真似事をして、ただただ暮らして、4年という時間が経ったことにびっくりするような気

          So where is the Paradise?地域に望まれたことをする、ただそれだけ。

          So where is the Paradise?23年から24年へ。

          大騒ぎの猫たちに起こされて午前6時半にのそのそと起きた。 猫をそれぞれ可愛がり、まずは脱ぎ散らかした服を片付け洗濯をし、台所の流しに溜まった鍋などを洗い、ゴミ捨てに行き、米を搗きに行き、ストーブでおでんを作り、米を炊き、チョコレートケーキを焼く準備をして、コーヒーをドリップして、ようやくソファについた。 すでにお昼時になっていて、朝方に大騒ぎしていた猫たちは昼寝していて、家の中はすっかり静かだ。こうして家のことを何やかやとしているのはなかなか心地良い。 移住して4年目の20

          So where is the Paradise?23年から24年へ。

          So where is the Paradise?地域に携わるのも悪くない、かも?

          久しぶりの、完全な休みだ。 しなくてはならないことはいくつかあるけれど、差し迫っているようなイベントの準備や、作らなくてはいけないもののない、そんな日だ。 昨夜から、今日何をしようかとそわそわしていた。窓際のトットちゃんでも観に行こうか、気になっている展示を観に少し遠い美術館に行こうか、見晴らしの良いカフェか温泉に行ってぼうっとするのも、小鹿田焼の里に蕎麦を食べに行くのもいい。 「忙しい」というのはキャパシティを超えているだけのみっともない状態だという知人がいるのだが、去年

          So where is the Paradise?地域に携わるのも悪くない、かも?

          小塩移住者的日記 2023.11.25-12.01

          11.25.sat 午前4時、猫が起きたので起床。久々にハードな予定のない3連休。嬉しすぎる。ストーブを出してきてつける。その前で猫がのびのびくつろいでいて嬉しい。溜め込んでいた日記を書く。本来より2週間遅れ。12月のお礼用のお菓子の材料を買いに行く。渡したい人がかなりいるのでなかなかの出費(来月の家計がやばそうだ)。帰ってきて昼寝。午後5時半から楽しみにしてた配信を聞きながら、先日のオーガニックマーケットで買ってきた紅玉でりんごケーキを焼く。聞いていた配信は、ここ最近ラジオ

          小塩移住者的日記 2023.11.25-12.01

          小塩移住者的日記 2023.11.18-24

          11.18.sat 午前3時起床。蜜蝋のワークショップの日。家の片付けをざっとして日記を書こうとするも疲れすぎていて最後まで書ききれなかった。もう一度寝ることにする。午前8時再び起きる。午前10時、注文していたスコーンを取りに行く。10時半過ぎ、帰宅。Hが来ていた。あまり調子が良くなさそうなのでコーヒーを淹れて話をしてみると、どうやら色々あったらしく涙ぐんでいる。そうこうしているうちに講師のYさんが来る。とりあえず必要なものを買い出しに行くと言ってHを連れ出す。パン屋に寄りた

          小塩移住者的日記 2023.11.18-24

          小塩移住者的日記 2023.11.11-17

          いつもは有料にしてるんですが、この1週間日記を書く暇がなく後半が曖昧なので無料公開です。 2023.11.11.sat 休み。1週間の疲労が出たようで、午前中は猫と一緒にほぼ寝る。寝ている間に何やら車の音がすると思ったら父が灯油を持ってきて玄関先に置いてくれている。どうやら先日の口論の仲直りの印らしい。それでもまだ話をする気にはなれなかったので顔は合わせず。午後2時ぐらいからぼちぼち起きて、先週の日記を書く。先週は体調が悪く、父も含めて人との諍いがあった1週間だった。体調が

          小塩移住者的日記 2023.11.11-17

          小塩移住者的日記 2023.11.04-10

          11.04.sat 午前8時起床。昨夜からうっすら喉が痛い。昨日の米売りで声を張り上げていたから仕方ない。日記を書いたり公開する。合間、集落の人が牧場主の計らいで藁取りに行くが忘れてるんじゃないかと心配なので電話をかけたり、牧場主に連絡をしたり。午後1時半からショッピングモールへ。友人Aの結婚式用の靴探し。わりと早めの段階で見つかったので安堵。滅多にしないウィンドウショッピングをする。見ているうちに今年の春先から着始めた母のパンツに合うような靴が欲しいと思う。今履いている靴は

          ¥100

          小塩移住者的日記 2023.11.04-10

          ¥100

          早朝バナナブレッド。

          この1週間というものわりとしっかりとした風邪をひいていて、家にいることが多かった。 どうやら猫はそれが嬉しいらしく、ベッドでごろごろしているとすぐさまやってきて、枕元で丸くなって寝始める。私も私でそれが嬉しくて、まだ起きて何かしようと思っていたところを、一緒になって寝始めるので、昼も夜もひたすら寝ていた。 そんなこんなで、昨夜もずいぶん早く眠りにつき、目覚めたのは午前4時。体調不良でできていなかったイベントの準備やら何やらがどっさり山積みなので、そのあたりのことを何とかせね