国境のエミーリャ(池田邦彦)の読書感想
作者は鉄道マンガ「カレチ」で有名な池田邦彦さんです。カレチを読んで池田邦彦さんのファンになりました。
カレチは鉄道員の葛藤や心情を見事に表現されています。なぜそんなことが言えるのかというと、私自身が電車の運転士だからです。
この記事では、国境のエミーリャの読書感想を簡潔にお伝えします。
※トップ画像:amazon.co.jpより
国境のエミーリャ(池田邦彦)
国境のエミーリャは東西に分断されたトウキョウが舞台です。主人公の杉浦エミーリャは東から西へ人々を逃す脱出請負人です。
東西の壁を越えるには危険が伴います。すべての依頼人が通れるわけではなく、命を落とすこともあります。
壁を越えられたとしても家族と別れてしまったり、それなりの代償が必要です。
エミーリャはとても芯が強く、曲がったことやウジウジしたことが大嫌いな女性です。
カレチに出てくるトロリーバスの女性車掌(龍谷幸恵)を思い出しながら読んでいました。
冷酷かと思いきや余計なお節介も
エミーリャは機械的に任務をこなす一方、余計な口出しをすることもあります。
それが本当にあんたがしたいことなの?
うるさい!オレだって…でも、こうするしかないんだよ!
行き場のない感情を見事に表現するのが池田邦彦さんの特徴です。
そして、ハッピーエンドだけで終わらないのも池田邦彦さんです。
国境のエミーリャの世界観
ベルリンの壁
ソビエト連邦の街並み
人情味あふれる東京下町の人たち
これらを合わせたのが国境のエミーリャだと感じました。
池田邦彦さんの女性キャラが好き
カレチを読んで以来、池田邦彦さんが書く女性キャラをもっと見たいと思っていたので、魅力的なエミーリャを書いていただきうれしい限りです。
エミーリャ(19)はとても健康的な体で、ミニスカートも多いので読んでいて幸せでした。
「昼食(アビエト)は売り切れ!食べ物は全部売り切れよ!!」
毎回あるこのセリフがクセになります。
エミーリャの過去も気になりますね。続編が楽しみです!
ありがとうございました!
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