20代でキャリアに悩んでたら、絶対読むべき記事を書きました。
「人生はキミ自身が決意し、貫くしかないんだ。」__岡本太郎
この記事に書いてあること(見出し)
・前提条件のすり合わせ(小島領剣のケース)
・「頑張っても意味なくね?」
・日本において格差は絶対にもっと開いていく
・年収は需要と供給で決まる
・人間は知識と経験からしか選択ができない
・「外圧」と「内省」
・やりたいことがなければ、ありたい姿を考える
・短期的な利益よりは、長期的な資産を築く
・人生においてはA/Bテストができない
・おわりに(宣伝)
・(番外編:大金持ちになりたいなら)
本当にありがたいことに以前書いたnoteをたくさんの方に読んでいただいて、「今までのnote全部読みました」なんて言ってくれる人も何人かいました。今までの記事全部足したら本になってるくらいの文量はあるのですが、何ともありがたいやら、人様の大切な時間を奪って申し訳ないやら複雑な気持ちです(笑)。
今回は、なんだか最近キャリアに関する話をたくさん聞くし、自分も採用だマネジメントだっていろいろ経験する中で感じることもあり、キャリアについて書いてみることにしました。
絶賛悩んでいる20代の方はもちろん、40代以上のマネジメント層の人が読んでも20代の人たちが抱えるキャリア観なんかは参考になるのではないかと思います。
前提条件のすり合わせ(小島領剣のケース)
キャリア論を語るときに欠かせないのは「成功者バイアス」という概念です。「いや、それお前だからじゃん」とか「たまたまうまくいっただけじゃん」という感想がまさにそれですね。
まずもって僕は全く成功者ではありませんし、自分はこうしてきたからこうした方がいいとか言うつもりはまったくありません。
ただ、現在27歳、学生起業→ベンチャーで会社員→ニート→フリーランス→スタートアップ起業、みたいな多様な道を辿っている立場として他の人よりは視界が広いかと思いますし、得意のメタ認知を生かして(笑)、キャリアについて議論をしていきたいと思います。
僕が極めて客観的に判断した主観の話なので、どう感想を持ってもらってもいいですが、キャリアに悩める人に少しでもタメになる考え方が提供できたら嬉しいです。
プログラミングをやれー、TOEIC勉強しろー、そんな耳障りのいいことは一切書いてありませんし、少し抽象的な話が多いかもしれませんが、キャリアの基礎からカバーしたつもりではあります。
「頑張っても意味なくね?」
まず、今の20代の人たちが抱えているキャリアの悩みはどんなものがあるのか、その出発点を揃えるためにもマクロで日本社会がどんな動きをしていくのかを最初に理解しておきましょう。
今の20-29歳は、1990年〜1999年(平成2年〜平成11年)くらいに生まれた人たちです。
最近の僕の思考テーマは「マクロ経済が個人の価値観に与える影響」なのですが、まさに失われた平成の30年の時を一番色濃く受けている人たちが我々なのです。
国税庁の「民間給与実態統計調査」とIMFの「World Economic Outlook Databases」によると、こんな指標が得られるわけですね。
20歳代男性 平均年収推移のグラフ
20歳代女性 平均年収推移のグラフ
日本の消費者物価指数の推移
これからわかることは、物価は上がってるが収入は減っている、つまり貧乏になっているということです。その影響をどの世代よりも一番強く受けている世代なんですね。
・リストラされる40-50代を目の当たりにし
・以前のように年功序列で給料が上がらないことをわかってしまい
・頑張っても社会として成長実感がなく(負のニュースばかり)
・むしろ成功者こそネットでボロクソ言われて大変そう
僕らの世代の言葉を代弁するなら「頑張っても意味なくね?」ですかね。リスクとリターンが合わないわけです。だからせめて、幸せに生きたい、自分らしく生きたい、と思うわけです。
日本において格差は絶対にもっと開いていく
Twitterでも度々貧困についての議論が上がります。 #老後2000万円 #手取り14万 のようなハッシュタグで、ビジネスインフルエンサーたちがマウントとって、それに対していろんな方が反論してたりしますね。
今の日本の状況はアメリカとかイギリスと似てきていると思っていて、それによって起こったのが「BREXIT」と「トランプ大統領の誕生」ではなかったかと。
相対的貧困層の増加、富裕層と貧困層の社会の分断、自国の利益を守るための排他主義、ナショナリズムの勃興。こんな文脈ですね。
日本だとこれに加えて、社会保障費の増大による国家財政の崩壊、補填のための国債発行、消費税増税。これを全部割食ってるのは若者と貧困層なので、結果としてポピュリズムに陥るわけです。難しい話が出てきて読者が離脱しそうなのでこの辺でやめますw
覚えておいて欲しいのは、下記のことは確実に起こるということです。
・所得格差が拡大する
・若者の社会保障負担が増大する
・人口減少により日本経済は衰退する
間違いないです。全部100%起こります。それをまず理解しておきましょう。夢も希望もないかもしれませんが、日本国籍を保有し日本に住む以上は避けられないことなので、この状況がわかっているのとわからないのとではキャリア選択に大きな違いが出てくるとは思いませんか?
年収は需要と供給で決まる
マクロで何が起こるかを理解した次は、給与はどんなロジックで配分されるのかを理解しましょう。
資本主義経済において決定的なのは、需要と供給によって物事の価値は決まるということです。
一人一人のキャリアはとても尊いものですが、経済の文脈で説明するとしたら仕事を遂行したい管理職の労働需要に対して、従業員が労働力を供給しているにすぎません。
たとえばゴールドマンサックスは金融取引の自動化を進め、2000年に600人もいたニューヨーク本社の株式トレーダーは2017年時点ですでに2人しかいません。
20世紀後半で一番と言っていいほど稼いでいたトレーダーは、21世紀に入ってエンジニアに職を奪われました。これは社会の需給の問題であって個人の能力とは関係のない話です。
なので、みなさんが今やっていることが長い目で見て社会の需要に合ってるのかどうか、未来のためになっているのかはシビアに判断しましょう。たとえばエンジニアはこれだけ増えていてもずっと不足していて、これが更に10年需要は高まり続けるというのが言われているので、全然まだ遅いってことはないわけです。
金銭報酬とは別に、感情報酬が存在する
一方でじゃあお金がたくさんもらえれば自分がやりたくないことでもいいのか?と言われたらきっと今の若い人たちはそんなことは言わないと思います。
それよりは確実に「不自由ない程度でいいから、好きなことがしたい」と口々に言うことでしょう。今から考えても「好きなことで生きていく」というYouTuberのコピーは破壊的な力を持っていたなと。
冒頭でも書きましたが、我々は頑張っても金銭報酬によるアップサイドが限定的なことがわかってしまっているので、せめて感情(意味)報酬を求めたくなるんです。
それにこれだけNetflixやSpotify、Amazon Primeなんかのサブスクモデルが出ていたら5千円でコンテンツには事欠かないわけですし、YouTubeなんかも含めたら無料でもいくらでも楽しめるわけですよね。
20代をマネジメントされてるモーレツ世代の方はこういった姿勢に非常に物足りなさともろさを感じると思いますが(僕もですがw)、個人の価値観は基本的にマクロな経済環境で醸成されていくので個人が悪いということは基本的にはないですし、言ったところで社会はそちら側に流れていってしまうのもまた事実なんですよね。
尾原さんの『モチベーション革命』では、人々が求める報酬が「快楽」「達成」から「良好な人間関係」「意味合い」「没頭」に劇的に変わっていると解説されていますが、これを読んだ時にうなずきすぎて首が取れるかと思ったほどでした(笑)。
令和のマネジメントはもっと感情報酬に寄っていくのは間違いありません。
人間は知識と経験からしか選択ができない
ここからはもう少しドリルダウンして、就活や転職活動するときにどんな順番でキャリアを考えていけばよいのかというTipsの話をしていきます。
新卒の就活相談に乗ることも多いのですが、まずもって学生は社会人経験がないし、業界に対する知識もないし、その状態でキャリアを選べ、とか言われても正直わけわからんと思うのです。
たとえば起業したい大学生の持ってくる事業アイディアの90%くらいって、「教育」か「旅行」なんですよね。そりゃあ大学生が、工場の購買担当向けのSaaS事業なんて思いつくわけないんですよ。クラウドファクタリングとかね。
前聞いた話でおもしろかったのが、「アイヌ民族の村長の夢が何か」って話があるんですけど、お利口な学生にその回答を聞くと「アイヌ民族の繁栄」とか「アイヌ語の普及」とかそういうことを言うんですね。
答えは「素手で熊を倒すこと」なんですよ。僕ら都会人では到底思いつかないじゃないですか?知識と経験からしか人間は思考ができないので、出てくる回答も限定されてしまうということです。
これは「ラーメンを食べたことがない状態で、一番好きなラーメンを選べ」と言われている状態だといつも説明しています。選べますか?選べませんよね。
だから、まずやるべきことは圧倒的に情報を収集することです。本気で一杯完食することはできなくても、会社説明で匂いは嗅げたり、インターンで味見はできたりするわけです。
「何をしたらいいかわかりません」とか言ってる就活生はうだうだ言わずに、いろんな業界、規模の会社のOBOGに話を聞きに行くべし。業界について知れる本を読み、映画を見るべし。インプットの方法はなんでもいいけれど、とにかく数がないと判断ができません。
「外圧」と「内省」
上記のように外部から情報を摂取することを「外圧」と僕は呼んでます。しかし、これだけだとお腹いっぱいになってしまって、結局胃もたれをしてしまいます。
ここで大事になってくるのが「内省」という作業。毎回、必ず消化しなくちゃいけません。
そうすると「私は醤油、味噌、とんこつ、塩だったら、どうやら塩ラーメンが好きみたい」と徐々にわかってきます。さらに深堀りしていくと、「塩ラーメンにもどうやらこってりとあっさりがあるらしく、私はあっさりが好きだな」となって、「中でももちもちの縮れ麺が最高!」みたいにどんどん好みが鋭利になっていくんです。
ここで大事なのは言語化すること。そして、言語化するためにとても良い方法は「具体的に点数をつけること」です。
たとえばA社、B社、C社の話を聞きに行ったとしますね。その際にA社を50点、B社を75点、C社を80点とつけたとします。数字に示すことで序列が明確になります。そしたら、今度は「なぜ自分はこの点数をつけたのだろう?」「A社はなぜ他の二社に比べて低いのだろう?」「B社、C社ともにいいと思ったけど、なぜC社を5点高くつけているのだろう?」といった感じで自分に問いかけていくわけです。
この作業を「解像度を上げる」と言います。解像度を上げるポイントはとにかく具体的に可視化することです。曖昧さを徹底排除していくことを意識していきましょう。
やりたいことがなければ、ありたい姿を考える
上記「外圧」と「内省」をぐるぐる回しているとどんどん好みがシャープになってきます。そうすると、自分の意思決定の軸が見えてくるはずなんですね。ただ、その先に結構な割合の人が
「好きなこともやりたいことも、別にありません」
という悩みを抱えることになると思います。心配することはありません。やりたいことなんて決まってなくていい。
その場合は、「やりたいこと」ではなく「ありたい自分」を考えてみましょう。これが思い浮かばない人はさすがにいません。「ヒモになってお金持ちに養ってもらおう」がありたい姿だとしても、存在はしてるわけですね。
「笑いが絶えない環境で働きたい」
「自分の名前で仕事を取ってこれるようにしたい」
「プライベートを大切にしたい」
これらは全部やりたいことではありませんが、ありたい姿の話をしてますよね。ありたい姿を深掘りしていく、その軸で意思決定することもすごく意味があることですので、「好きなことやれよ!」という「やりたいことが溢れてやまない人」のマウントに負けないようにしましょう!
短期的な利益よりは、長期的な資産を築く
ここではちょっと難しい話をします。
皆さんも大好きAmazonの創業者ジェフベゾスは、1997年に株主に宛てた手紙を今でも毎年株主レターに添付していると言います。
目の前の利益ではなく、市場でのリーダーシップを取ろう、それが長期的な企業価値に繋がるというシンプルな話なのですが、これはキャリアでも全く同じことが言えます。
財務諸表がわからない人にはなんのこっちゃという説明かもしれませんが、みんなP/L(短期的な給料)しか意識してなくて、B/S(長期的なキャリアの優位性)を軽視しすぎです。
最近ちょくちょく新卒フリーランスという方を見かけますが、僕はそれに対しては結構ネガティブです。なぜならフリーランスは一時的に給与は上がるものの往往にしてスキルの切り売りになり、自分のキャリアの資産を減らすことになりがちだからです。
キャリアの意思決定において一番大事なのは、長期的なキャリア価値の最大化です。年収が500万上がるとしても5年先に繋がらないならやめた方がいいし、年収が500万下がるとしても5年先に回収できるならそっちを選んだ方がいい。
たとえば、火中の栗を拾いに行く、自分では遂行できなさそうなプロジェクトに手を上げる、なんかはたとえ失敗したとしても長期的な資産の形成になりますので、そういった経験を積むことが大切です。これは会社員の方が圧倒的に経験しやすいんですよね。
人生においてはA/Bテストができない
いろいろ書いてきたんですが、今から一番大事な話、というか僕がこの記事で一番伝えたいことを書いて終わろうと思います。
DeNA赤川氏「人生はA/Bテストできないから」 選んだ道を正解にする、という生き方
ミラティブCEOの赤川さんが、人生はウェブサービスみたいにA/Bテストができないから選んだ道を正解にしよう!と言ってる登壇記事なのですが、まさにそうだよなと。
意思決定って二種類あって、過去の事例から最適解を探す「判断」と、不確実な未来に対して覚悟して進む「決断」とがあって、その両方とも大切なんですが、決断できてる人って本当に少数なんですよ。
自分の人生の全ての責任は自分以外取りえないわけで、自分の意思決定を誰かに委ねんじゃねーよって思います。他人のアドバイスはすべて「判断」のためであり、その100倍大事なのは自分で考え抜いた末に出した「決断」です。
その決断を笑われたならその人とは縁を切ればいい。その決断を信じられないならその分努力をすればいい。自信があるから決断できるんじゃない。決断するから自信をつけられる。
これはもう何回説明しても伝わらない人には伝わらないと思いますし、自分も多少なりとも覚悟して決断した身なのでわかりますが、腹が据わって挑戦してる人の目からすると、決断ができない人はすごくふわふわ、チャラチャラとうつるんですよね。
がむしゃらに仕事する、プライベートを大事にする、海外で働く、ニートでいる、意思決定の内容はなんでもいいんですが、大事なのは他の誰でもない自分で意思決定したという納得感です。
自分の人生のハンドルは、自分で握りましょう。
おわりに(宣伝)
こんな長い記事を最後まで読んでくださって本当にありがとうございます。ここまで読まれたということは少なからず時間を割く価値があったということだと思いますので、最後にお願いだけさせてください。
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今めっちゃ楽しいんで、一緒に働きませんか?トレンドのど真ん中で、事業創造をする経験ほど人生を彩るものはないと起業家として断言できます。
Nateeはまだ創業から1年2ヶ月ですが、すでにフルコミの社員は10名ほど、業務委託や副業の方を含めると20名以上のチームになっています。
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2. フォローしてください!
ちょいちょいツイートしてるので、ぜひフォローお願いします!スタートアップ、マーケティング、TikTokの話がメインでございます。
3. ♡押してください!
ここまで来たらもう観念して、♡押しましょう?ほら、押されたら僕は気分がルンルンしてお年寄りの荷物を積極的に持っちゃうかもしれないし、タップするだけで世界はちょっとよく回るようになると思えば、ね?
4. 感想ツイートしてください!
GoodでもBadでも感想いただけると嬉しいです!エゴサスキル高いので全部目を通しますし、より皆さんが気になっているポイントとかも今後発信していきたいと思っていますのでよろしくお願いします。
(番外編:大金持ちになりたいなら)
ほとんどの人にとっては意味ないことを書きますが、せっかくなので書いておきますw
(僕は別に金持ちではありませんが)この世界で大金持ちになりたいなら大金持ちがどうやって生まれたのかを知りましょう。遺産相続したというチートを除いて、成り上がるにはほとんどが下記のパターンです。
・会社の創業者である
・不動産のオーナーである
・株やFXのトレーダーである
・仮想通貨などを大量に買っていた
この世には僕なんかがリーチできないレベルの話がたくさんあるとは思うのでそこは置いといて(笑)、要するに資産家になるには金融資産のオーナーになるしかありません。
多くの人は金融経済の根本的な部分がわかっていないのですが、金融資産というのは単純に桁数の問題なので、100万円の2%は2万円ですが、100億円の2%は2億円なんです。金持ちがもっと金持ちになるようにこの世界はできてるんです。ピケティが分厚い本で指摘してた通りです。r > gみたいなやつ。
もう少し噛み砕いて言うと、今のゼロ金利の日本で銀行に預けている100万円は、20年経っても100万円のままです。一方で、利回りが年4%のインデックス投資とかをすると、104万円になるわけです。これを20年やると、220万円になる。
こっからが大切なんですが、もし元金が100万じゃなくて、10億だったら?20年後には22億円になっているわけです。元本が違うだけで、利益としては11億9,880万円の差が出るわけです。もちろん労働力はどちらも0。桁数の問題というのはそういうことです。
だから、年収で議論している限りは大金持ちにはなれません。サラリーマンの年収のアッパーはせいぜい5,000万くらいですので、まあそりゃあ金持ちの部類には入りますが、めちゃめちゃ狭き門ですしコスパは悪いです。
最近だと学生起業して、在学中に数億でバイアウト、ロックアップ期間中に単位を取り終えて、卒業と同時に二社目創業、なんていう例も出てきているみたいですねw
サポートいただいた方には一人一人に感謝の返信を差し上げたいと思います!いつもサポートありがとうございます。