ほのうのむこうみどり
いまだれかのいきが
ふっとちいさくなって
そのあとにもじかんがながれる
ベッドはいきのぶんだけかるくなり
シーツはにどとしわにならない
ひじょうとうみどり
とてもしずかにひかっている
いきているひとたちはねむる
よみかけのほんにはかすかなおりめ
あなたがつくった
さいごのさんかっけいは
ちからずくではない
きれいなかたち
わたしたちは
けしきをみるもののように
むくちで
それからちんもくをおそれて
しゃべりだす
ひじょうとうみどり
あのなかのただひとりの
にげだすひとも
ひかっているのはなぜだ
きよめられていく
さゆうのまぶた
いかりもふあんもさりはじめる
まよなかのしりょく
ねえとはなしかけて
なにときかれて
なんでもないと
いえる
のってほんとうは
すごいことだったんだと
ずっとあとになって
そうおもっても
ひじょうとうみどり
みまわせば
あちこちでひかっていて
かさならないあかるさ
にゅうしに
さいしょにあたった
ようこうみたいに
だれもいないろうかに
くりかえされるはんしゃ
ときどきあしもとにきて
つめたいことりのあしおと
ひじょうとうみどり
いっしょにうみへいった
すなはまには
はえているくさもなくて
らっかしたしゅしは
めをだすゆめをみた
あらしが
もういちどまいあがるのを
たすけてくれるから
ひじょうとうのわれたすきまに
たおれたいきものが
むすうにいて
そこはあかるい ちずのはずれ
めをとじたあと
ちからずくで
こじあけるまぶた
ひじょうとうみどり
ふせんのようにはられて
あかるい
#詩
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