金星に降り立つ探査機にレーザー光線を注入!?
前回、金星のホットトピックについて触れました。(タイトル画像Credit:NASA/JPL)
ようは、
金星は、
・今(7/7)が最も光度が強い
・生命可能性を表す指標(ホスフィン)でより一歩進んだ説が登場した
という話です。
そして最後に、実証につながる今後の金星探査機としてDAVINCI (Deep Atmosphere Venus Investigation of Noble gases, Chemistry, and Imaging()を取り上げました。下記が公式サイトです。
直接的に大気内に突入してその組成を解析するのが主なミッションですが、言い方を変えると、それだけ大気を通過して金星表面まで降下して探査するのが難しいということです。
過去の耐久記録は旧ソ連が送ったVenera 13で、457 °C で9.0 MPa (イメージとして地上気圧の89倍!) の圧力に わずか2 時間強です。いかに過酷な状況かがわかりますね。
21世紀になってからは一時期より下火になり、現時点では日本の「あかつき」が金星周辺で運用されています。
それが改めて米国、そしてEU(ESA)が再チャレンジしよう、となったわけです。1つだけ関連記事を紹介しておきます。
表面は数百度の灼熱地獄で、当然耐久性のある機体を設計するわけですが、実はもう1つ大きな課題があります。
エネルギーをどのように供給し続けるか、です。
大気がなければ太陽光発電を使えますが、大体75%は大気(金星の雲)で反射されてわずか2.5%が表面に到達します。
ただ、逆に大気の外からだと、太陽より近いがゆえに地球よりも多くのエネルギーを得ることができます。なかなか悩ましい状況ですね。。。
実は、その課題解決が一歩前進する、かつユニークな発表がありました。
ようは、
周回衛星星からビームを放射することで、その地表探査機にエネルギーを供給出来る可能性がある、
という話です。
いやぁ、これだけでSF的でワクワクしますね☺
地球でも同じような発想で研究が進められています。元祖はやはりテスラでしょうか。過去に触れた記事を引用。
今回の研究成果によると、金星高度47kmからがベストだそうです。当初マイクロ波放射案もありましたが、大気に吸収されてしまうので、レーザーがベストであろう、との見解です。
理論的にはそれでやっと約20%相当のビーム(つまりエネルギー)が到達できるだろうということです。
まだ実現できるレーザーは存在しませんが、以前より世界中で注目されている技術のため、今後はさらに明るくするニュースが期待できそうです。
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