【快挙】最強の宇宙線「アマテラス」を日本人が発見!
すごいニュースが飛び込んできました。
名前から想像のとおり、最強の宇宙線の発見者は日本の研究者です。
宇宙線は宇宙から降り注ぐ素粒子で、様々な種類があります。
有名なものでいえば、近年考古学や素粒子実験でよく使われる「ミュー粒子」です。
他にも、日本がフロントランナーともいえる「ニュートリノ粒子」などがあります。関心ある方のために、過去の関連投稿を載せておきます。
その宇宙線を受信する装置はアメリカユタ州にあり、なんと琵琶湖と同じ大きさだそうです。
2008年から観測を始めたそうで15年ぶりの快挙です。
まずは「最強」と聞くとその数値が知りたいですね。
以前、素粒子実験の話で次世代実験施設の話題にふれました。
上記事内で触れているように、eV(電子ボルト)という単位で、現在の性能では10の11乗のスケールです。
で、今回見つかったのは、たった一つの粒子で244エクサeV(1エクサは10の18乗)のエネルギーを持ちます。7桁ぐらいスケールが違います。
今回使った観測機では史上最大で、歴史上では過去2番目とのことです。
その史上最大は320エクサeVで「オーマイゴッド粒子」と名付けられています。思いが詰まったストレートな用語ですね☺
で、今回一番の見どころは、
この素粒子が何でできていて、どこからやってきたのか、
です。
オーマイゴッド粒子も未だ発生源はつかめておらず、今回も大きな謎がそびえている可能性があります。
まず、これぐらい大きなエネルギーであれば、地球の地磁気で歪曲されず直線で届くため、逆算すれば発生源の方向は分かるわけです。
それを調べた結果、その方向には天体がない(空洞を意味するボイドと呼ばれます)ことが分かりました。発表記事から図を引用します。
観測自体は2021年に行われており、今回の発表にいたるまでに慎重なデータ解析を経てのことと推察されます。
そしてもう1つは何でできているか?
今回の観測は、衝突した結果起こりうる痕跡から導いています。
常識的に考えたら、現在整理されている17種類から構成される、と思いますが、それすら現時点では何とも言えないようです。
勝手な妄想を膨らますと未知の素粒子の発見、といきたいところです。
最後に名称の由来ですが、やや野暮な補足かもしれません。
日本人の研究者ということもありますが、見つかったのが日が照る夜明けで、何より強力なエネルギーをもっていることから、
「アマテラス粒子」
と名付けられました。
アマテラスは天の神として、日本の歴史に色どりをあたえてくれました。
果たして今回のアマテラス粒子は素粒子の歴史に新たな光明を照らすのか?
続報に期待です。