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生物進化と人類の共生パートナー

以前に、地上だけでなく地下でも(土壌の菌類などと)共進化があるのでは?という話をしました。

まさに、その仮説に関する研究発表を見つけたので紹介したいと思います。

まず、地上だけでも興味深い成果が発表されています。

現在の植物は繁栄した順に下記の通りです。
コケ→シダ→裸子→被子植物

被子植物の大きな違いは(名前が示すように)種子が包まれているだけでなく、花・蜜をアピールすることで昆虫・動物(鳥など)に自分たちの子供(種)を運んでもらうというユニークな生存戦略です。

その結果として、従来のように風・重力など自然環境に委ねていた植物種よりも種子が遠方に運ばれていることを突き止めました。
上記サイトよりその結果を表す図を貼っておきます。(きちっと知りたい方は上記サイトから)

上記サイト

ここまではある程度知られている説でした。(補強にちかい)

ただ、昆虫・動物に依存しない植物は全く進化しなかったと決めつけてよいのか?それが今回の隠れた主役の菌類とのコラボです。

地中にいる(カビ・キノコの仲間にあたる)菌根菌は、植物から光合成で作られた糖分を受けとる代わりに、植物の根では直接届かない遠くの土壌や微細な土の隙間から水やリンなどの資源を吸収し、植物に提供しているそうです。

しかも、単に栄養を相互扶助しているだけでなく、その植物の種子散布の進化の方向性を決めているとのこと。ある意味その植物にとっては自然選択における主体者の役割に感じます。(あくまで比喩。自然選択という言葉は目的を持った誤解をあたえがちですが、オリジナルではその意図はないです)

つまり、
地下の菌類との共生が活発であるほど、地上では(動物・昆虫でなく)自然散布に委ねる傾向がある、
ということです。

被子植物の直前まで栄えていた裸子植物との比較でも、明らかに違いが分かります。

上記サイト

この成果を見て感じることは、
生物とは決して単体種の変化(多様化)が繁栄につながったわけではなく、それぞれの生態系での共生が重要なカギを握ってきたのではないか、
ということです。

しかもその共生とは目に見える範囲だけでなく、それこそその生物の有機・無機的な存在全てが関わっていくことですね。

この話の生態系スケールを大きくすると地球自身が巨大な生命体であるガイア理論を連想していきます。オカルト系と誤解されがちな言葉ですが、自然科学者が科学理論として唱えたものです。

ただ、現代人類種においては、勝手が違うのではないかと思います。

従来の有機/無機または地上/地下という境界を縦横無尽に横断する、「テクノロジー」(例えば遺伝子編集技術は有機的、XR技術は物理空間でなく仮想空間)という共生パートナーがいますね。

2025年が明けましたが、人類全体の繁栄につながるパートナーシップを願って締めたいと思います。

読者のみなさまにとってもさらに素敵な一年になりますように。

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