インドと日本の月への挑戦が熱い
以前にインドの宇宙開発の挑戦について、過去の歴史を紹介しました。
そのインドが、まもなく月への「再」挑戦として、ロケット打ち上げカウントダウンが始まります。
プロジェクト名は、チャンドラヤーン3号で、過去何度も月面着陸に挑戦したのですが、残念ながら失敗続きでした。
前回の2号は2019年で月面に衝突してしまいます。月は地球の重力の6分の1なので、結構難易度は高いです。
ただ、月面周回軌道する探査機も搭載されており、そちらはうまくいったようです。
3回目の正直、でなんとか成功してほしいです。今回の着陸点は地球の南極に相当するエリアで、水をはじめとした資源が期待されているところです。
もう1つ、今度は日本で月に関する宇宙探査で動きがありました。
X線分光撮像衛星(XRISM)および小型月着陸実証機(SLIM)が、H-ⅡAロケットで8月26日に打ち上げられることが決定しました。
こちらのサイトの解説がわかりやすかったので紹介します。
XRISM(クリズム、と読みます)は、X線領域でプラズマのふるまいを観察することで、宇宙の大規模構造の起源に迫ります。
「宇宙の大規模構造」は以前にもふれたので引用にとどめておきます。
もう1つのSLIM。個人的にはとても注目しています。
こちらもチャンドラヤーン3号同様、月面の着陸まで担う輸送機です。
特に今回は、着陸を実証することを主な目的に置いています。
前述の通り微重力の問題もありますが、加えて月面はごつごつしてるので、降りる場所は水平かつ滑らかな場所をピンポイントに定めてそこをめがけて着陸するのが通例です。
SLIMが画期的なのは、その場所に縛られずに着陸出来るということです。
つまり、足場が悪くても好きな場所に着陸できます。これは研究の面ではうれしい技術ですね。
どういう仕組みかといえば、シンプルにいうとエアバッグのようなものを搭載して衝撃を吸収します。(あとは垂直でなく飛行機のように水平に傾けて着陸します)
こちらのSLIM研究開発ストーリを説明する資料が読みごたえがあります。
SLIMは着陸することが主なゴールですが、当然荷物を運んでおり、その1つはかわいい宇宙探査機です。
名称を「SOLA-Q」と呼び、玩具メーカ大手のタカラトミーが企画から参画しています。そう聞くと、確かに、と思います☺
これから学生は夏休みが間近に迫ってますが、自由研究に月面開発の歴史を追いかけるのも面白いかもしれません。