ブラックホールの別形態。その名も「グラヴァスター」
天体の中で圧倒的人気を持つ「ブラックホール」。
「事象の地平線」を超えたら光すら逃げ出せない超密度の天体で、過去にも何度か触れました。
これは一般相対性理論から導かれた解で、シュヴァルツシルトが唱えました。
アインシュタイン自身は、この解は数学的にはありえるが、実際の宇宙でこんな天体が存在するとまでは思っていませんでした。
今でもブラックホールの形状は理論でしかつかめておらず、それだけだとなかなかうまく説明できない天体現象もあるようです。
こんな記事が目を引きました。
ようは、ブラックホールはマトリョーシカのような構造をもっているのではないか、
という話です。
グラヴァスター、別名「重力凝縮星」という天体を唱えました。
2001 年にパヴェル・マズールとエミール・モットラによって、ブラック ホールの代替星として理論化されたものです。
この説に従うと、事象の地平線は必要ありません。
この仮想の天体中心には、ダークエネルギーが充填しており、無限に近い重力のある層がマトリョーシカのごとく何層にも積み重ねった構造です。
一応は、一般相対性理論から導かれるようですが、なかなか検証するのは難しいようです。
もっといえば、一般相対性理論はまだ近場だけでしか通用せず宇宙全体ではもしかしたら別の法則(かそもそも今の数学では表現できない)可能性もあります。
現時点では、ミルフィーユのように優しく包みつつ新しい実験結果と照らし合わせ続けるしかないかなと思います。