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宇宙の衝撃ミステリー:小惑星か、それともテスラか?
以前、小惑星からのサンプル分析による新たな発見についてご紹介しました。
ただ、小惑星は地球外生命の探索対象であると同時に、地球生命を脅かす存在でもあります。
最近、欧州宇宙機関(ESA)と米航空宇宙局(NASA)が、新たに発見された小惑星「2024 YR4」について注目すべき発表を行いました。
この小惑星は2032年12月22日に地球に衝突する可能性が1.2%あるとされています。
この確率をどう捉えるかは主観的ですが、相対的に見れば高い数値と言えます。以前ご紹介した小惑星衝突の危険度を示す「トリノ尺度」によれば、この状況は以下のレベルに該当する可能性があります:
レベル3(黄):局所的な破壊を引き起こす可能性が1%以上の接近。天文学者の注意が必要で、新たな観測によりレベル0に再分類される可能性が高い。接近が10年以内の場合、一般の人々や公的機関の関心が必要。
ただし、今後の観測でこの予測は変動する可能性が高いため、冷静に続報を待つことが重要です。
小惑星と間違われたテスラ
一方で、最近興味深い誤認事例がありました。トルコのアマチュア天文家が小惑星として発見し「2018 CN41」として一時登録されたものが、実はイーロン・マスクのテスラ車(ロードスター)だったというニュースです。
この車は2018年、SpaceXのFalcon Heavy初号機の試験飛行で打ち上げられたものです。当時の打ち上げ映像は今でも印象的で、未見の方にはぜひご覧いただきたいものです。
車のダッシュボードには「Don't Panic」という文字が記されており、これはマスク氏が子供のころ愛読していた『銀河ヒッチハイク・ガイド』のオマージュとなっています。
プロの天文学者たちは、この物体の軌道が地球から火星への軌道に類似していることから、過去の人工物ではないかと推測し、最終的にテスラ・ロードスターだと特定しました。現在の予測では、この車は火星には到達せず、地球の軌道をゆるやかに周回し続けるとされています。
人類史上最長のドライブは目的地には到達しませんでしたが、思いがけない形で再発見され、私たちに小さな驚きと楽しみを与えてくれました。