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インドの宇宙事情
アポロを打ち上げた伝説のSaturnVから、先日軌道テストを行ったSpeceXの次世代宇宙船Starshipに至る、超大型ロケットの歴史がつづられていましたので紹介します。
ただ、どうしてもメディアに取り上げられるのは話題性重視ですが、ひそかに急成長を遂げているのが、インドです。
以前に、2022年でのロケットと衛星打ち上げ国別ランキングに触れました。
インドは、ロケット打ち上げ回数こそ1回だけですが、衛星(宇宙船含む)ではロシアと同率3位です。
これには買収したOne Webの影響もありますが、ロケット計画も国家が主導しており、近々注目の打ち上げが行われます。
この国家機関ISRO(米国のNASA相当)は、国家設立間もない1962年に初代首相ネルーの想いで立ち上げられました。
そしてなんと翌年の1963年に、赤道に近い場所にある教会(今ではロケットの聖地)で、初のロケット打ち上げを実現させます。(こぼれ話ですが当時ロケットを自転車で運んだそうです^^;)
人工衛星打ち上げ成功も歴代6番目で、決してポッと出ではないことが分かります。
そして21世紀には、惑星への到着を目指します。
2008 年、ISROはチャンドラヤーン 1 オービター(和訳すると「月の船」)を月に送り、2013 年に は Mangalyaan または「マーズ クラフト」を火星に送り、翌年2014 年に火星への到達に成功しました。
火星の軌道に宇宙船を配置した歴代 4 番目の記録で、特筆すべきは7,400 万ドルという低コストで実現したことでも有名です。
そして今2023年には、チャンドラヤーン2と呼ぶ後継機種を後半に打ち上げる予定です。
実はこれは「リベンジ(雪辱戦)」にあたります。
2019年に同機を打ち上げたのですが、残念ながら失敗に終わりました。
この打ち上げに至るまでにも当初組んでいたロシアとの決裂などいろいろな紆余曲折がありました。1つだけ記事を紹介しておきます。
それ以外でも着実に進めており、4月22日午後(インド標準時間)に小型のロケットPSLV(全長44m)を打ち上げて、シンガポール政府開発のSAR衛星Teleos-2と海上データを提供する通信衛星Lumelite-4を打ち上げる予定です。
こちらで中継が見れます。
と、今年もインドはロケット・衛星で色々と話題を振りまきそうです。
勿論既に宇宙大国となった中国でもロケット打ち上げが進んでいますが、ただ今でもその進め方には疑義が呈されています。
安全保障とも切り離されないからこそ、国際協調は大事にしていきたいです。
ワクワクと安全のバランスをもって、2023年も世界の宇宙産業活性化を願っています。