地球外知的生命体ハンターにとって重要な元素とは
今でも地球外生命体の探索は続いており、関心は高いトピックです。
さすがに映画ETに出るような高度な知的生命体は難しそうですが、まずは生命の存在を調べるために、バイオマーカーと呼ぶ証拠を探しています。
1つの例として、木星とその衛星を調べるJUICEと呼ぶ計画について過去投稿を載せておきます。
水は生命可能性に必要な証拠ですが、高度知的生命にこだわると、ある元素が重要な役割を担います。
そんな記事が最近投稿されているので、紹介します。
ようは、
高濃度の「酸素」が知的生命体を見つけるのに重要な意味を持つ、
というはなしです。
高度な知的生命体の存在を表す概念を「テクノスフィア」と呼ぶそうです。
(そしてその証拠がテクノシグニチャー)
今のところそれを示す唯一の証拠は我々の地球。
その歴史を鑑みると、火のコントロールとそれによる冶金学(金属加工の研究)の進歩は、大気中の酸素濃度が 18% 以上になった場合にのみ可能であるという説を上記記事内での研究者は発表しています。
地球の酸素濃度歴史について触れたサイトを1つ紹介しておきます。18%以上はわりかし(地球年齢からみると)最近の出来事です。
今、この酸素濃度まで測れる優秀な探査機を1つ挙げると、JWST(ジェイムズウェッブ宇宙望遠鏡)が思い浮かびます。
以前にも、その性能から宇宙初期に酸素が急増したことを発見しました。
過去に触れた記事を載せておきます。
JWSTの観測機器は4種類から構成され、そのなかには分子組成を的確に識別する分光器も搭載されています。解説記事を1つ紹介します。
宇宙初期に急増とはいえ、宇宙空間で見ると18%には全く届きません。
ただ、知的でないかもしれませんが、JWSTが近年発見したテクノシグニチャー(またはバイオマーカー)があります。
紹介記事を載せておきます。
ようは、
K2-18 bという水素と海があるとされた惑星で、生物存在に有効な窒素・メタン・硫化ジメチル(DMS)を発見した、
という話です。
特に興味深いのが、DMSで、地球上ではプランクトンやコケなどの生物からしか生成されない化合物として知られています。
地球のように高濃度な酸素がもし知的生命体にとって重要なのであるならネガティブな印象です。
が、地球の歴史を振り返ると初めは酸素濃度は薄く、バクテリアによる光合成から酸素優勢になって酸素適応型生物にとって代わられました。(従来の生物にとってはむしろ毒)
ですので、未来はこういった惑星にもそうなる可能性はあるわけです。
いずれは、そういった候補惑星を人工的に育成すべく、火だけでなく大気もコントロールできる宇宙開拓時代がくるのでしょうか?
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