【祝】SLIMの奇跡的な着地に100点満点
無事世界で5番目となる月面着陸を決めたSLIMの最新情報です。
着地に成功しても、LIVE時のJAXA評価は60点でした。
理由は、上記記事にもふれたとおり、太陽電池パネルが機能していないことで、充電を使い果たしたら稼働終了を意味します。
確かにこれは活動期間を大幅に変わるため影響は大きいですね。
実際にLIVE会見は非常に重苦しいもので、口を開くまでは着陸すら失敗を確信したくらいです。
今でもアーカイブで見ることができます。
そして25日に最新の記者会見が行われました。
今回も初めは神妙な面持ちでしたが、結果は驚くべきものでした。
まずは、こちらの写真をご覧ください。
これは積み荷の1つSORA-Qと呼ぶ月探査車がとったSLIMの画像です。
一見どうなっているかわかりにくいですが、なんとエンジンが上を向いている状態です。
人間で例えると、こんな感じです。(あくまでイメージ)
一体何が起こったのか?
どうも、着地する際にメインエンジンの1発が止まったようです。(まだ推測段階)
メインエンジンは2基で構成され、ある意味ヤジロベーのように水平になるように調整するわけです。
1発が動かなくなったことで、水平方向の速度が想定範囲を超え、エンジンが上向きになり90度傾いた姿勢で着陸しました。
機体は損傷しませんでしたが、結果として太陽電池パネルが西側を向いたため、太陽光が当たらず発電できなかったという次第です。
当初目的だった着陸だけでなく、目標地点の誤差100メートルはクリアし、55メートルでした。
参考までに、従来の月着陸の誤差は大体数km〰数十kmです。
で、肝心の今後ですが、どうも太陽電池パネルが太陽を向く時点で復活する可能性があるようです。
今回も、全体としては神妙な面持ちで臨んだ3名でしたが、さすがにこの偉業とおもったよりいけそうだという感覚は画面から伝わりました。
特に、3名の一人でJAXAの坂井真一郎プロジェクトマネジャーのコメントを引用しておきます。
「自己採点は100点満点。これまで誰も行けないと思っていた所に着陸し、今後は行けるはずがないと思うことができなくなった。新しい扉を開いた」
公式には評価は60点のままですが、なかなかの手ごたえを感じましたし、個人的にも拍手を送りたいです。
続報も気になりますが、もう1つ忘れてはならないのが日本の基幹ロケットH3です。
現在の予定では、打ち上げは2月15日です。
この勢いでぜひ成功し、また笑顔の会見を見たいです。
<イベントのお知らせ>
毎回宇宙ニュースをお届けしているイベントを開催しており、次回はSLIM特集をお届けします。ちょっぴり関心はあるけど知識がない方向けです。