加熱するヒューマノイド合戦
前回、人工皮膚で表情までも細やかな表現が可能なヒューマノイドAmecaの話をしました。
あくまで開発用ですので、我々個人が実用的に使うことはないですが、その意味で一番話題なのは、Teslaが開発したヒューマノイドです。
以前はOptimusと名付けられていましたが、今はTesla Botと呼んでいるようです。過去に少し触れた記事を載せておきます。
こちらは表情は基本は黒で見えないようにし、必要に応じてディスプレイとして情報が表示されます。ある意味Amecaの真逆のスタンスともいえます。
AIに相当する認識能力は、電気自動車Teslaで培った自動運転補助機能を活用しています。
具体的にはFSD(Full Self-Driving)とAutopilotと呼ばれる機能で、前者は以前にもふれたので過去記事を再掲しておきます。
AutopilotはFSDに先立って提供された運転補助機能です。(上記記事でも触れてますが、現時点ではFSDも名前に偽りありで、全自動でなく補助です)
このAutopilotに関して、先週なんと200万台ものリコールが発表されました。ほぼ全車両に匹敵するほどの量です。
従来の自動車会社なら会社を揺るがすほどの大事件ですが、Teslaはやや趣が異なります。紹介記事を引用します。
まず、リコールの内容は、Autopilot機能に任せすぎた運転者が事故を起こしたので、より運転手自らが運転させるように仕向けるというものです。
実はこの機能を有効にする条件は、ハンドルを持った状態であることなのですが、スポークにおもりをかけてシステムを欺く人もいたそうです。
すごいのが、Teslaのリコール対応は「リモートアップデート」です。つまり、わざわざ回収する必要はありません。Win派の方はWindows Updateと思えばわかりやすいです。
まさにソフトウェアが世界を支配するわかりやすい象徴的な出来事です。
これが自動車のみならず生活家電・産業ロボット・ヒューマノイドにまで発展するのは明白ですね。
そんな進化がとまらないTesla Bot(タイトル読むとまだOptimusという呼称は継続かも)が、先日最新動画を公開しています。
壊れやすいものを丁寧に扱うなど、さらにセンサーと動作(アクチュエータ)が進化しているのが分かります。最後の謎の踊り(パラパラ?)だけがきになります・・・
そしてほかにもヒューマノイド市場は世界中でこれから熱気を帯びると思います。特に中国は量産化まで目指しています。
民生・軍事両面での活用が起こりえると思いますが、なんとか事故のない法律整備だけは進めてほしいものです。