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量子磁石が導く新しい可能性
以前に、宇宙の磁石発生源の話をしました。
ようは、
銀河間の空っぽな宇宙空間で、低密度な磁場を発生させる仕組みが分かった、という話です。
宇宙というマクロスケールだけでねく、ミクロスケールでも磁石で面白い話題が出ています。
ようは、
量子磁石が新しい素材の可能性を秘めている、
という話です。
磁場の発生プロセスにおける新しい発見がありました。
まず、従来の考え方からです。
1879 年に、エドウィン ホールという当時まだ23 歳の大学院生が、電流を流した金属片に磁石を直角に置くと、次のことを発見しました。
それを通して、ストリップの一方の側はもう一方の側よりも多くの電荷を帯びることになります。磁場は電流の電子を金属の端に向かって偏向させていました。この現象は、発見者からホール効果と名付けられました。
これらは古典的な物理学、重力や磁気などの力は、予測可能かつ不変の方法で物質に作用しました。
金属と磁石により前述のホール効果が発生し、完全に停止します。
が、実際にはそうではありませんでした。今では、量子力学も役割を果たしていることがわかっています。
冒頭記事では、これを古典物理学が米国州の地図、量子力学が砂漠の車、とたとえています。
ちょっとわかりにくいですが、ポイントは2つと解釈しました。
・よりミクロなシーンで量子力学が効いていた
・外部作用がなくても(異常)ホール効果が作用している
もう少しいえば、砂漠を車で運転していると様々な異常現象が発生します。急に砂嵐がおこったり、足を砂にとられたり…。
こういったシーンでも車の機能を使って柔軟に乗り越えられる、そんな材料としての期待が高まっているようです。
もう少し具体的には、量子効果を使って磁場をよりミクロスケールで制御できれば、新しい材料として使えるわけです。
その材料を発明したのが主な主旨です。具体的には、酸化アルミニウムまたはチタン酸ストロンチウム(どちらも結晶)でできた厚さ0.5ミリメートルのベースを用意し、そのベースの上に磁性化合物であるクロムテルル化物を薄く結合しました。すると、フィルムの磁性と、フィルムが成長するベースとの界面により、層が伸びたり縮んだりする原因となり、新しいホール効果を生むことになります。
エレクトロニクス系全般への応用が期待されています。
分かりやすいところだと、磁気でデータを保存するハードドライブ。
そしてより繊細な動きを制御できるロボット工学なのが例示されています。
常温超伝導体の検証バトルもきになるところですが、(下記参照)
宇宙も日常も磁石が話題という話でした。