2025年の宇宙開発トピック:SpaceXの近況と今後
今年も宇宙への活動は活発です。2025年で注目の宇宙開発トピックとして、SpaceXの活動を紹介します。
まず結論だけ言えば、昨年以上にSpaceXの勢いは加速しそうです。すでに今年1回目の普及機Falcon9の打ち上げに成功しています。
主な搭載機は通信衛星Starlink。上記記事によれば、現在6,850機以上が上空で活動しているとのこと。目標は4万機なのでまだまだですが、今年は加速するもう1つの背景があります。
それが、昨年世界中で注目された次世代機Starshipです。昨年も何度か取り上げました。将来計画に触れたものを貼っておきます。
このStarshipですが、今までに6回のFlight Testを行いました。
そして7回目が間近(1月上旬)に迫っており、今回は初めて実搭載機(PayLoad)としてStarlinkが積まれます。
ここで、普及機Falcon兄弟とのスペック比較を載せておきます。
Falcon9との最大積載量比較で約7倍です。大体Flacon9は約30機のStarlinkを一回で詰めることが多いので、Starshipだと200機はいけそうです。
つまり、次回のTestで無事にStarlinkの軌道展開に成功すると、Testとはいえこの数も今年から無視できないでしょう。(少なくともTest段階では他社の荷物は積まないでしょうから)
そしてこのStarlinkですが、数年前からこの通信事業だけ切り出しての上場の噂は絶えません。
2024年の予測もありましたが繰り越しになっています。
SpaceXは非上場ですが、2024年の見込みをいくつかのメディアが記事化しています。
ざっくり書くと、2024年売上高(見込み)は、下記のとおりです。
SpaceX全体:150億USドル
Starlink事業: 66億USドル
Starlinkは、2024年9月に400万契約突破のニュースがありましたので、地域で契約に価格差がありますが、簡易計算すると年間の契約売上高は下記の鳥です。
200万(2024年初期契約分としてアンテナ購入費用)×500USD+400万×100USD×12か月=58億USD
大体これで数字は辻褄あいそうですね。
ただ、個人的な予測ですが、今後の収益柱は個人契約のB2Cではなく、「B2B」または「B2G(政府)」だと思います。
まだ別の回(か別の場)で収益シナリオを書いてみたいと思いますが、地上よりも安定かつ高速なインターネット回線を切実に求める組織は大いにあります。
他にも、商用宇宙旅行の噂もあり、なによりもそのTopであるイーロン・マスクが新大統領のもとで政府の効率化省責任者として就くこともあり、そことのつながりも想像が膨らみます。(利益相反リスクも)
ということで、今年も宇宙に心を寄せながらワクワクした日々を過ごせたらと思います。
<案内>
今週末に、年間の宇宙ニュースを取り上げるイベントを行うので、年初でまだエンジンが暖機運転の方も気楽に遊びに来て下さい☺