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近傍の恒星に惑星を発見:地球外生命の可能性は?
(生命探索候補となる)地球と同じような恒星を周る惑星は、今では5000以上も見つかっています。
その中で最も近い惑星が、地球から4.3光年の距離にあるプロキシマ・ケンタウリという恒星を周るもので、SF作品ではここに宇宙人がいるという設定はよくあります。
例えば、この投稿でもよく取り上げるSF作品「三体」も、このあたりから宇宙人がやってきます。(あくまで距離だけでそれ以外は架空)
しかも、このプロキシマ・ケンタウリを周る惑星b(近い順に恒星語尾にbからナンバリングするルール。aは恒星自身)には、液体の水が存在している可能性もあり「ハビタブルゾーン」と呼ばれます。過去の関連投稿を載せておきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1727906310-Si6Gspx3AfFtEzkeynLT7wHY.png?width=1200)
そしてつい先日、二番目(細かくはケンタウリは三重星)に近い恒星「バーナード」(発見者の名前が由来)の周りをまわる惑星が新たに発見されました。1つ記事を紹介します。
この惑星は「バーナードb」と呼ばれます。
今までもその存在可能性は指摘されてきました。今回は、地上望遠鏡にあるESPRESSO(Echelle Spectrograph for Rocky Exoplanet- and Stable Spectroscopic Observations)と呼ばれる、重力の揺らぎを観測する分光装置で、5年間の長きにわたる作業でその存在が確実視されました。
この惑星は地球に比べてはるかに恒星に近い軌道を公転しており、たった3日で一周します。(地球はご存じの通り約365日)
そのため、表面温度は約 125°C にも達し、(生命に不可欠な)水を維持するには高温すぎます。つまりハビタブルゾーンには含まれません。
勿論最寄りの惑星ということで、惑星科学の研究者にとっては意義深い対象となり、ここから宇宙生命学の分野でも新たな進展も期待できます。
さらに、目下新しい望遠鏡である超大型望遠鏡 (ELT) が南米で建設中です。そしてバーナード bより外側を周る惑星の可能性は以前から示唆されているため、ハビタブルゾーンに入る惑星の発見はまだまだ期待できます。
新たな装置の開発と観測までさらに5年以上待つ必要がありますが、それまでのんびりとエスプレッソではなくブレンドコーヒーでも楽しみつつ気長に待っていましょう。