デジタルヒューマンと有名人のAI拡張
以前、デジタルヒューマンの存在について触れましたが、その進化は止まりません。
Instaで40万名がフォローするデジタルヒューマンが企業CMにも登場し、そのリアリティに驚かされています。
しかし、最新のデジタルヒューマンは、それすら超える完成度を誇っています。あまりにもリアルで、多くの人がAIだと気づかなかったかもしれません。
こちらです。
いわれても信じられない完成度です。
国内初のAIモデル(Immaとは区別しているようです)として登場したこのデジタルヒューマンは、音声化も含めて前述のImmaより進化しています。
名前はまだ公開されていませんが、今後の世間の反応で方針を固めていくのだろうと想像します。
デジタルヒューマンのメリットは、有名人のスキャンダルリスク含めて事務所との調整事がいらないこと。
これは広告業界にとって大きな魅力ですね。ただし、知名度がまだ低い、または、ディープフェイクの問題があるため、その活用には慎重さが求められます。
それを補完するために、もしかしたら意図的に既存の有名人に似せてくる可能性もあります。
実は、誰かに似ているという理由もあって、過去に週刊誌の表紙にAIモデルを採用した雑誌がそれを撤回した事件もありました。
明らかに本人に酷似しているものはディープフェークと呼ばれているようにすでに社会問題ですが、似ているという主観はなかなかさばきが難しそうです。
ただ、本人合意であればむしろ積極的にAI(アバター?)を活用していこうという動きもあります。
国内で最近「おっ」と思ったのが、実業家の堀江貴文氏のこちらの動画。
堀江貴文氏の動画もAIの進化を象徴する例です。本人が話しているかのように英語に変換され、グローバルなリーチを可能にしています。これは特に、世界の14億人市場を持つ中国でのビジネス展開に役立ちます。
なにより日本は世界80億人のうちわずか1億人の市場で、英語圏のほうがリーチが大きくなります。(もちろんマーケットの質も変わりますが)
そのグローバルマーケットのうち実に14億人を占めるのが中国で、以前よりインフルエンサーが商材を宣伝するコマースライブが人気です。
市場説明サイトを1つだけ紹介しておきます。
「コマースライブ」というからには本人のリアルタイム性が売り、と思うのですが、最近はついにAIによる量産化の動きも見え始めています。
ようは、
たった1分程度の動画で24時間フル稼働するAI動画を生成できるよ、
という話です。
提供しているのはシリコン・インテリジェンスという企業です。記事内では生成料金は約16万円(初年度保守料込み)とあり、素人目にみても相当お安い価格です。
しかもセリフは最近だとChatGPTのようなボットも進化しており、我々が目にする媒体すべてが今後AI化していくのは時間の問題かもしれません。
その功罪は立ち位置で変わってきますが、政治家など有名人のディープフェークのように明らかに社会に混乱を与えるものは、国際的な法整備も含めて一刻も早く進化してほしいものです。