デジタルヒューマンとその躍進
突然ですが、imma(イマ)という日本のモデルをご存じでしょうか?
下記の方です。
若年層を中心に人気のモデルで、インスタも投稿時点で40万超のフォロワー数です。
そして何よりも、2021年に行われたパラリンピック閉会式にも登場したのでそれで知っている人は多いかもしれません。
実は彼女は「物理的には存在しません」。
デジタルで作ったバーチャルモデルです。
なじみ深いキャラをあげると、「初音ミク」といえばわかりやすいでしょうか?
ただ、やっていることは普通のモデルと同じです。実在する芸能人ともコラボしており、例えば2019年に放映された下記をご覧ください。
どうでしょう?多分言われないと普通に存在するモデルと誤解するほどの質感を表現しています。
実はこういったモデルを「デジタルヒューマン」と称して、他の国でも成功例が出始めています。
お隣の中国では、2021年に(何となくimmaに似た)AYAKIがアリババ社員として勤め始めました。
他にも、3DCG開発ツールを提供するなど、今後その開発競争が広がっていくかもしれません。
しかも、映像だけでなく声と口の動きの合成精度は98.5%にまで高まっているそうで、既にニュースキャスターや銀行の窓口などでの運用も検討されています。
音声でもこの近年我々が発するような自然な声に近づいています。おそらく10年前だと一瞬で分かる抑揚のない機械音が大半だったとおもいますし、電話の機械音声は(少なくとも私が生活で接する範囲では)今でも近いです。
そんななか、今年Sonanticという自然言語処理のベンチャーが、音声系で話題のSpotifyに買収されるという出来事が起こりました。
こちらも文字だとそのすごさが伝わらないので、まずは下記のSonatic公式Youtube映像をご覧ください。
いかがでしょう? 音声だけでは、もはやそれがAIかどうかを判別が出来ないのが分かると思います。
実は公式サイトには、自身で入力した文字をそのまま読み上げてくれるDemoも公開されており、しかも感情パターンまで違いを楽しめます。
ぜひ遊んでみて頂けると、このベンチャーの開発した音声発生の質の高さにびっくりするとおもいます。
こういった技術を組み合わせると、近いうちに(または既に)、これらの技術を組み合わせて、例えば映画にこそっと出演させても人間かどうかわからなくなるのは想像つくでしょう。
もう少し言えば、これは亡くなった方を復活させることもできます。
以前に、美空ひばりが紅白で復活したのがその代表例です。賛否両論はあったと記憶してますが、その精度は今後高くなるので、もしかするとデジタルヒューマンの活躍範囲は今後広がっていくかもしれませんね。
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