DeepFakeを見破る技術の国内実用化
1年の始まりは今年の予測特集をよく見かけます。
そのマクロな視点で有名なのはユーラシアグループ(著名なイアングレマー氏といったほうがいいかも)が出すグローバルリスクです。
2023年版の和訳はこちらで公開されています。
下記にそのIndexだけでも引用しておきます。
主に3に絡みますが、生成AIによる混乱も指摘しており、これは近年話題にされる「DeepFake(ディープフェイク)」が分かりやすい例だと思います。
AIを使ってさも本物っぽくだます技術の総称です。特に2022年からは生成系AIと呼ばれる画像やチャットボットが話題になっています。
勿論こういったAI自体が悪いわけでなく、あくまで使い方として悪用されるリスクですね。
そういった背景で明るいニュースを見かけました。
ようは、
AIのフェイク映像を検知する技術が国内で実用化された
という話です。
下記が公開された説明図です。
実際に、サイバーエージェントが、タレントやアーティストなどの著名人のデジタルツインをキャスティングするサービス「デジタルツインレーベル」で導入される予定です。
大きなケースでは国際情勢ですが、日常ではこのあたりが悪い用途としてはびこりそうなので、この技術には期待したいです。
背景の技術は、深層学習(Deep Learning)です。
冒頭技術については、今回その関連論文までの理解が追い付かなかったので、一般的な手法について紹介しておきます。
例えば下記のサイトは一般的な手法も説明があり、分かりやすかったです。
特にこの数年、この文脈で注目されているのは「GAN」(Generative Adversarial Network)です。
ざっくりいうと、自身で偽情報を作り見極め試験をおこなうことで競わせる仕組みです。
今回の発表されたサービスがGANを使っているかどうかはわかりませんが、もはや素人では判別不可能な水準まで来ているのは間違いないと思います。
このあたりは動画で見たほうがその脅威を感じることが出来るので、上記記事でも紹介されたTED動画を引用しておきます。ぜひまだこういった技術に触れたことがない方は視聴をお勧めします。あくまで2018年時の講演なのでその精度はさらに高まっていると思います。
裏の技術をどんなに知っていても非専門家にとっては、見極められない限りは実用的ではないです。
ぜひ冒頭に発表された技術が世の中で簡単に使える日が来ることで(感覚的にはGoogle翻訳ぐらいの手軽さを期待)、安心してインターネットのマルチメディアを楽しめるようになってほしいです。