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次世代ディスプレイは最新・最古な技術

2次元映像をより臨場感を持って体験できる技術は、過去から何度か流行りがありました。

少し前だと3Dテレビ、今だとVRが思い浮かびますが、次世代の技術について紹介した興味深い記事を見つけました。

ようは、
次世代映像技術に遺伝子工学を活用した量子ロッドが期待されている、
という話です。

ちょっと言葉足らずなので砕いて書きます。

まず、最新のフラットテレビでは「量子ドット」と呼ばれる技術が使われだしています。

ようは、従来の発光素子に半導体素材を活用したもので、1つだけ解説記事を引用しておきます。

この量子ドットを引き延ばしたものが「量子ロッド(杖、ですね)」と呼ばれる仕組みです。ドットは点ですが、ロッドは光の色と方向を変化させることができ、3D画像をさらに洗練させてくれます。

ただ、制御するのが結構むずかしく、その技術的課題を克服しようと持ち込んだのが「DNAオリガミ」を使った技法です。

DNAオリガミ、という異色な単語の組み合わせは、以前にも紹介したので引用しておきます。

順を追って説明すると、まず「量子ロッド」を正しく配置するために、遺伝子情報のコアとなるDNAで作られた構造を採用しました。遺伝子ドミノのようなイメージでしょうか。

当然超ミクロスケールなので、配置するには相当な高い技術力が必要です。

電気を流したり摩擦力を使ったり色々と試行錯誤した結果、採用したのが「DNAオリガミ」という技術です。

DNAの自己組織化特性を生かして、その形状を整えようとしたものです。

オリガミは日本の折り紙が由来ですが、名付け親は日本人ではありません。(ある意味日本の文化が浸透していてうれしいですが☺)

こちらの投稿論文をチラ見すると、精巧な構造配置だけでなく、製造時間も数日から数分に短縮することに成功しています。一部投稿記事内の画像を引用しておきます。

出所:https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.adh8508
出所:同上

ナノテクノロジーは、精細すぎてなかなかピンとこないですが、上図の結果を見ると、なんとなくその凄さが感じられてきました。(サイズはナノからマイクロメートルのサイズです)

普段日常的に接している画像・映像の裏方では、こういったすごい技術の積み重ねが詰まっていることを考えると、有難味がわいてきます。

しかもその最新単の技術のなかには「オリガミ」という日本古来の伝統文化が組み込まれているというのは、なかなか雅(みやび)です☺

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