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小学生時代の憧れ

小学生の頃、私が一番好きだったマンガは「ウイングマン」でした。毎日学校で友達と「ウイングマンごっこ」をして遊んでいたのを思い出します。その影響で、将来の夢はヒーローになることでした。

JR吹田駅前のおもちゃ屋さんで「ウイナアⅡ世」の超合金を見つけ、親にねだって買ってもらえることになったのですが、後日おもちゃ屋さんに行った時には売り切れていて、泣きべそをかいたこともあります。

中学生になると、ヒーローという職業が現実には存在しないことを受け入れ、またそんな話をしていると女子から笑われると思って、友達ともヒーローの話をしなくなりました。

大人になってからの挑戦

大人になって、玩具問屋を設立しましたが、心の奥底では玩具メーカーになりたいという夢を持ち続けていました。メーカーになったら、いつかウイングマンのフィギュアを作って、作者の「桂正和さん」に僕達が作ったウイングマンを手にとってもらえたらどれだけ最高だろうと考えていました。

カプセルトイメーカーとしての挑戦

ついにカプセルトイメーカーとしての道を歩み始めました。2020年には可動フィギュアであるヤマトマネキンをリリース。その成功を受けて、同じ仕組みで「可動ウイングマン」を作ったら売れるのではと思いました。

しかし、ソータの商品化決定は全スタッフの70%の承認を得なければなりません。スタッフとの世代差が20歳ほどもあるため、なかなか企画が通りませんでした。それでも何度もしつこく提案し続けた結果、スタッフたちも「代表がそこまで言うなら」と思うようになってくれて、ようやく企画が通りました。

開発の困難と突破

ソータから版権元にアプローチして商品化許諾も得られました。
しかし版権商品で500円の可動フィギュアを作るにはコストが合わず、何度も開発が頓挫しました。さらにコロナや円安が追い打ちをかけましたが、どうしても作りたい一心で何とか形となり、2024年3月に原型の監修が通りました。

ウイングマンが実写ドラマ化!

驚いたことに、2024年11月に実写ドラマ化するというすごいタイミングで、「1/12フィギュアシリーズ ウイングマン」の情報公開となりました。

ウイングマンがドラマになるということは、作品が見直されているということです。「ウイングマン」を大好きで復活させようとしている人が僕達の他にも沢山いるんだととても励みになりました。

利益度外視の商品開発

スタジオソータストアでの受注販売もスタートしました。
予想をはるかに超える数の受注がきていて、納期内に全て生産できるかどうかとても心配です。
なにせ全長が約150mm(組立式)、カプセルトイの本体パーツ数だけでも35個あり(ボックストイ版は50個)、金型数は3型です。
可動フィギュアのカプセルトイはいつものことながら利益度外視の商品です。またやってしまったとの思いはありますが、Xのコメントを見ていると皆さんが喜んでくれているので、まあいいかと思えるようになります。
これが僕の一番の喜びです。

今こうして振り返ると、ウイングマンへの憧れが、僕の人生をどれだけ形作ってきたかがよく分かります。玩具業界へ進み、夢を追いかけ続けて、ようやくその一部を実現できて感慨深い思いでいっぱいです。
おかげさまで僕にとって究極のファンアートとなりました。商品化に向けて全身全霊で僕に付き合ってくれたソータの皆んなにほんとに感謝です。

これからも、新しい挑戦を続け、多くの夢戦士を育てていくことを目指していきます。

2024年12月30日  
スタジオソータ 安藤 こうじ


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