神様からの手紙
11月の末。
夜遅くに帰ると、郵便受けには、
電気メーターの点検を知らせるチラシと
白い封筒。
封を開けると、
「謹啓 深秋の候益々ご清祥の段慶賀に存じ上げます」
から始まる丁寧な言葉が続く。
それは、神様からの手紙
同封されるは形代(かたしろ)
人は生きているだけで
知らず知らずのうちに、
罪穢れを背負いこむという。
その一切の罪穢れを、
この形代に移し
息を三度拭きかければ
大祓いをしてくれる。
「神様からの手紙」は、
実は、夏にも届いていた。
そう、背負いこんだ罪穢れは
夏越しと大晦日の年に2回
払う必要がある。
今年の初めに
特別参拝した
橿原神宮庁からの
ダイレクトメール。
アフターサービスの案内。
また今回は
それだけではなく、
薬草くさい
好きな匂いの、
ティーバッグ状の
お屠蘇(とそ)の素も、
同封されていた。
屠蘇は、
無病息災厄除けのため
薬草を酒に浸して飲んだのが
始まりで、
邪気を屠(ほふ)り、
魂を蘇らせるところから
「屠蘇」と名付けられたそうだ。
なんだか怖い漢字だ。
今年一年の罪穢れは、
まとったままだが、
大過なく過ごせた一年が
もうすぐ終わる。
神恩感謝。
今年も、ありがとうございました。