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事実について考える-空雨傘-

今週、Lamboozled!というフェイクニュースを学ぶカードゲームが海外から届き、少し考えさせられた。

空雨傘という有名なフレームワークがある。空を見たら雲がある(観察的事実)、雨が降るかも(認知)、傘を持って出かけた方がよさそう(判断)といった流れを表したフレームワークだ。

ニュースは「空」を発信するものだと思っている。こんなところを見たらこんな事実があったのだということを伝える。認知や判断は読者のインテリジェンスに委ねる。

答えを求める人が多い時代だ。徐々に空も雨も傘もごちゃまぜで発信されるようになった。傘まであれば考えなくてよい。

ニュース番組だと、空なしで煽動的な見出しについての雨と傘の意見交換ばかりになってきているように思う。そんな中でネットニュースがでてきて、ますます本当のところがわかりにくくなってきた。

そんな中だからこそ、事実を的確に掴むスキルを持っている人が各種ネットメディアで人気になっている気がする。Newspicksが人気なのもそれなんじゃないか。

僕はあるときから新聞もテレビも見なくなった。そうしたら騙されにくくなった気がする。逆に事実も入ってきにくくなったので、「確定した未来」に関するメディアだけ目を通すようにしている。(さすがに常識が欠如してきたので危機感もある。)

ファクトフルネスのブームも、事実が見えにくい流れの中にあるのだろう。例えば、「65歳以上の人口は増える」、「65歳以上の死亡事故も増える」と言われたら、うんうんと言いたくなるが、65歳以上の人口は人口減に伴って、横ばいが続くという人口動態である。また、65歳以上の死亡事故は2割減少している。

事実を踏まえない議論は不毛だ。だから、ひたすらに問うのである。

余談:ちなみに、雲雨傘という人がいる。確かに空と雲はイコールではない。あえて空としているということは、観察対象と観察内容のいずれもが重要だからだ。なので、「雲雨傘」とは僕はいわない。

空を観察する前に雲が見つかることはない。上を向いて歩いて空を見たから雲が見つかったわけだ。調査対象にあたるからそこから事実が得られる。事実だけが突然に現れることはビジネスでは稀だ。

また、空雨傘紙というフレームワークも見たことがある。紙はプランのことだという。空雨傘は認知のモデルだと思うので、紙は平仄があっていないし、傘と紙はどう見てもアンマッチだ。紙は雨と相性がよくない。

空雨傘は、観察された事実、認知、判断であり、判断は行動の意思決定である。だとすると、紙は傘に含まれる。

詳細は以下にも書いたので、参照してほしい。


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