転職サービスの種類と選び方
こんにちは、ふーきです!
今日は、私の本職である人材系のお話をします!
前半は雇用形態や人材業界の基礎的なお話をしていますので、人材業界について興味がある人や業界研究をしている人に向いていると思います。
後半は転職サービスの種類と特徴、転職希望者目線での選び方をお話ししていますので、上記の方以外にも「これから転職を考えているけれどもどうしたら良いのか?」という人に向いていると思います。
雇用形態
まずは人材業界について基本的な点からお話をさせていただければと思います。
まず人材業界を分類するにあたって重要なポイントは雇用形態です。
雇用形態は大きく、正社員・契約社員・パート、アルバイト・派遣社員・業務委託の5分類となります。
正社員
雇用期間の定めがない人になります。たまにフルタイムで働ける人、という表記も散見されますが、企業によっては時短勤務可の正社員もいるため、勤務時間というよりは雇用期間の方で見るとわかりやすいかと思います。皆さんがイメージする「社員」は正社員であることが多いかと思います。
契約社員
正社員とは異なり、雇用期間が限定されています。1回の契約期間は最大3年とされており、都度契約更新が必要となります。契約更新により勤務期間が5年を超えた場合は無期雇用転換(正社員登用)される権利が発生するのが特徴です。職種限定で採用されたり、特定の職務を行うために採用された正社員さんの中にはこうした形態で雇用されていることがあります。
パート、アルバイト
よく企業の方とお話ししていると、パートとアルバイトを分けている方がいるのですが、法律上パートとアルバイトの明確な線引きはありません。
試しにハローワーク等で求人を見ていただくとわかるのですが、求人広告メディアではアルバイト求人とされているものもすべてパートと表記されています。
実はパート、アルバイトも契約社員の一種です。ですので5年以上継続的に勤務した場合は正社員登用の権利があります。
パート、アルバイトは一般的に勤務時間が正社員や契約社員と比較してかなり短い傾向にあります。
飲食店での学生アルバイトやスーパーの主婦(夫)さんアルバイトなどがイメージしやすいかなと思います。
派遣社員
どちらも雇用期間に定めがあるため、派遣社員と契約社員が混乱されてしまう方々もいたりするのですが、大きく異なるのは「自社で雇用しているかどうか」です。
契約社員は自社で雇用しているのですが、派遣社員は”派遣サービス事業者”が雇用しています。ですので、雇用主が異なるのです。
派遣社員は労働者派遣法という法律で厳しい制限があるのが特徴で、特定の業務では派遣人材を登用してはいけない場合もあります。
たまにアルバイトの求人広告等で「軽作業スタッフ!まずは登録から!」といった登録を促す広告を見かけますが、派遣社員の求人であることが多いと思います。
業務委託
近年、フリーランス等で働き方が多様化してきて増えてきた形態です。
業務委託に関して言うと、正しくは雇用ではありません。
特定の業務遂行に対して報酬が支払われる契約であり、雇用はされていません。
雇用されている場合異なるのは、原則として指揮命令を受けないことです。
簡単に言うと、「1日8時間は労働に従事しなさい」といった指示をすることができません、ということです。
わかりやすいので言うと個人宅への配送ドライバーさんや封入の内職スタッフさんなどが挙げられます。
人材業界の分類例
正直、人材領域での分類は様々です。
その中で私なりに3つに分類をしてみたので参考にしてみてください。
求人広告領域
比較的皆さんが最も接している領域だと思います。
特徴としては、扱う雇用形態の広さにあると思います。
基本的に全雇用形態(業務委託も含む)において求人広告はあると認識しています。
それに伴い、扱われている求人数が圧倒的に多くなります。
幅広い人材業界に対する知識や法律等について知ると同時に、あくまで”広告”になりますので広告業界の知識や法律等も知っていることが求められます。
人材派遣領域
こちらは人材派遣に特化した領域です。
なぜここの分類を分けたかというと、それだけ人材派遣は特殊だからということになります。
一般的な雇用形態と異なり、”人材派遣サービス事業者”が必ず仲介します。
人を派遣することで利益を得るビジネスモデルであるため、被派遣者が不利益とならないよう人材派遣に関する法整備はより厳重にされています。
ですので、人材派遣に特化した知識や法律等について知っていることが求められます。
人材紹介領域
人材紹介領域のほとんどは正社員採用です。理由としては、採用単価が大きく変わるためです。
求人広告の多くは「掲載課金型」であり、求人を掲載するということに対して費用が発生します。
一方で人材紹介はほとんどが成功報酬型です。「人材を採用した時点で、年収の〇%の報酬を頂く」というのが主流です。
最近では、「スカウト型」という求職者データバンクのようなものもあり、人材紹介事業者が紹介するのではなく、登録した求職者を採用企業自らで探していくビジネスモデルもありますが、比較的人材紹介領域に近いかと思っています。(実際大手人材紹介事業者がスカウト型のサービス”も”提供しているパターンが多いです)
人材紹介領域の形態としては大きく「登録型」と「サーチ型」と「再就職支援型」の3形態に分かれ、ほとんどは「登録型」や「サーチ型」になります。
参入障壁が非常に低く、人材業界の中で事業展開しやすい領域だと個人的には思っています。
転職サービスの種類
ここまで人材領域の基礎的な情報をお話ししてきましたが、ここからは具体的に中途領域においてどのような転職サービスがあるのか、というお話をさせていただきます。
求人広告
最も幅広い職種の求人を探すことができるサービスになります。
企業側としては「掲載課金型」という点がポイント、沢山採用したい企業が使うことが多いです。
一方で、応募者管理や応募者とのやり取り等はすべて企業の採用担当者が行う必要があり、採用活動に時間と労力がかかるというのが企業側としてのデメリットとなります。
求職者としては冒頭でもお話しした通り、最も幅広い案件を見ることができます。
ですので、広く業界を見たい場合や同業他社の条件や仕事内容等を比較したい時などに活用すると良いと思います。
また、特に地元密着の企業等は求人広告にしか掲載していない場合もあるため、情報を広く集める手法として活用してほしいと思います。
スカウトサービス
最近一番勢いのあるサービスです。
求職者は自分の職務経歴や自己PRを登録するだけで、あとは待つようなサービスです。
企業側の方で、特定のスキルや経験を有した求職者をサーチして「この求職者さんにうちで働いてほしい」と感じた場合、スカウトを送ります。
求職者はそのスカウトを精査して、面接もしくは書類選考を受けるという流れになります。
企業目線で言うと、人材紹介と比較して安価になる場合が多い一方で、スカウトにかける労力が非常に多いです。
人材確保のために人員を割ける企業だったり、そうでなくても人材確保に注力している企業が活用している印象があります。
求職者目線で言うと、求人広告よりも楽に情報の精査ができる点や、自身の経験やスキルがどういった業界のどのような職種で求められるのかや、今転職したらどれくらいの給与で採用されるのかなどといった地震の市場価値を知るのに有効活用できます。
人材紹介
こちらは求職者・企業どちらも、最も手間をかけずに転職することができサービスだと個人的には思っています。
企業目線であれば、RA(リクルーティングアドバイザー)が「どのような人材が欲しいのか」をヒアリングし求人を書いてくれます。その後待っていれば、そうした条件にマッチした求職者を紹介してくれます。
書類等で条件を見て問題がなければ、面接をしたい旨を伝えるとRAの方で日程を調整してくれ、面接日時の設定をしてくれます。あとは求職者を選考していき、都度RAにフィードバックしていくだけで採用が進んでいきます。
求職者目線であれば、CA(キャリアアドバイザー)が「どのような企業に転職したいのか」の相談に乗ってくれます。その後、それにマッチした求人を提示してくれ、「この求人に応募したい」と伝えると書類送付や面接の設定などを実施してくれます。
必要に応じて面接練習や書類の添削などもしてくれるため、安心して採用活動を進めることができます。
転職サービスの選び方
私の個人的な意見にもなりますが、基本的にはすべてのサービスを活用した方が良いと思っています。
求人広告やスカウトサービスに登録すると、人材紹介企業から大量のスカウトが届きます。
その中で「この企業いいな」と思ったサービスを登録する、といった形で多様な手法で取り組むのをお勧めします。
その中でも各サービスにメリット・デメリットがあるのでそれぞれをまとめてみようかと思います。
尚、下記に関しては個人的な見解が入っています。
求人広告のメリット
・幅広い職種を見ることができる
・同業他社の比較がしやすい
・仕事内容等がテキストベースで書かれている
求人広告のデメリット
・応募→内定率が他のサービスと比較して低い場合が多い
・情報が多く精査に時間がかかる
・テキストベースのため実務と乖離がある場合が多い
スカウトサービスのメリット
・比較的、面接→内定率が高め
・スカウト企業の精査のみで済むため手間が少ない
・自身の市場価値がわかる
スカウトサービスのデメリット
・詳細な個人情報は企業側に公開されていないため、スカウトが来ても応募条件を満たしていない場合がある
・自身が行きたい業界業種からのスカウトが届かない場合がある
・通知が多く困ることがある
人材紹介のメリット
・日程調整などを代理してくれてとても楽
・添削等でより内定するためのサポートをしてくれる
・情報を精査してくれるため求人を選びやすい
人材紹介のデメリット
・担当者に依存する
・ゴリ押しで面接設定してくれる場合もあり、平気で面接で落ちる
・転職アクションの催促が多く自分のペースで進められない
さいごに
今日は人材業界についてと、転職サービスの選び方について、独断と偏見で書いてみました。
前半は超基礎的な人材業界のお話をサラッと書いてみました!
業界研究とかしている人にとってはすでに知っていることだったかもしれないですが、良ければ参考にしてくれると嬉しいです!
また、後半はがっつり転職サービスについて書きました!
私も実際に転職をしたので、その経験を通じて感じたメリットデメリットを書いています!
ですので、これから転職しようと思うけどどうすればよいのだろう、という方の参考になるのではと思っています。
最近はこーじが忙しく中々noteかけないと言っていたので次ももしかしたら僕が書くかもしれません!(笑)
では、また!