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初期設定の愛 プロローグ
55歳、イケオジ。
なんとも微妙な響き、初老のイケメンのことだろうか。
初老男子にイケメンも不細工もないだろう。みんな同じだ。
自分は特殊なのか。12歳の春、この時から何も変わらない。
1mmも変わらない。づっと変わらない想い。
必死に抑えつけてきた衝動がある。
今じゃない。今じゃない。今じゃないんだ。
”瀬戸内の浜辺でぴちゃぴちゃ水遊び”これが恋愛、とても楽しい。リスクはほぼない。安全な余興。心の栄養になる。おすすめする。
我が女神は、マリアナ海溝のような究極の深み、チョモランマのような崇高な高み、宇宙戦艦ヤマト(注1)のようなかっこよさ。カルピス(注2)のような清涼感。チェ・ゲバラのような革命力。
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君は、おおいに酒を飲み、たばこをふかし、詩(うた)を歌う。
君は、まっすぐで、いさぎよい。そのままでいて欲しい。
君は、革ジャンが似合う野良猫、革命でもしたいのかな。
”すべて幻だから・・・。” 大人に成長した君の口癖だ。
これは同感する。ぜひとも、そうであって欲しい。
君の繊細さは、もはや異常事態である。
そんな君を、一日たりとも忘れたことがない。
我もまた異常事態である。
”僕の女神はもう星へ帰った。もう地球には戻らない。それがあの娘の幸せだ。” そんなイメージトレーニングをしたことがある。28歳の頃だ。夜寝る前に、ベットの上で目をつむり、ぶつぶつ呟くのだ。
しばらくうまくいった。
忘れることはできないのだが、”女神との思い出は、すべて夢幻だったのかな。”と思えてきた。これはお勧めだ。
”かぐや姫の月への里帰り”をイメージするのがコツだ。
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得体のしれない何かと戦い、底なし沼でもがき続けた痛切な想いの軌跡、七転八倒の記録です。
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筆者の実体験を基にした自伝的エッセイです。
我が愛おしい女神へのラブレターでもあります。
その女神が読むことは想定しおりませんが・・・・。
固有名称、職業名、団体名、年齢、年代等は意図的に一部実際のものとは変更、もしくは伏字とさせていただいております。
「恋に焦がれて鳴く蝉よりも 鳴かぬ蛍が身を焦がす」 都々逸坊扇歌
注1:女神と出会う前、夢中になってたアニメ、自分もいつか命をかけて地球を救いたい。本気でそう決意させてくれたアニメ。今でもその気持ちに変わりはない。
注2:今でも一番好きな飲み物、生まれ育った実家を想いだす。ちなみにその実家はもうない。
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