喀血と吐血は違うと言いたい!③カテーテル手術になった

私はすぐに別室に案内され、止血剤を点滴される事になった。出血のある肺を下に向けて横になるように指示があった。

黒髪の男の先生が入って来た。

「手術の話し聞いたかな?カテーテルね。」

そんな感じで始まり、軽い感じに言ってくれたので、大した手術じゃないのか?と思った。テキパキしていてとても頼もしい。

名前を聞いて、すぐ分かった。カテーテルの論文を書いていた先生だった。

「僕が手術するから。今日でも明日でも良いけど、どっちが良い?」

「今日が良いです。」選べることに驚いたが、迷うことはなかった。夜、喀血するかもしれないとびくびくするのが嫌だった。

先生が手術の手配電話をあちこちにかける。
医療ドラマのよう。私を助けるためにたくさんの人が動いてくれている。

造影剤を入れてMRIを撮ることに。別階へは車椅子で移動。ここも待つことなく、すぐに通される。

まず血液検査のために血を抜かれ、別な針で造影剤を入れるための長い針を刺される。刺されまくりやん。

MRIのベッドに寝転がり、トンネルが動く。

「造影剤入れます。」

体に造影剤が入り、体が熱くなる。喉や股が特に熱くなり、また周りがじわ〜と温かくなるので、おしっこを漏らしたのかの様な感じがする。

そして、撮影が始まってすぐに、しゅうっと込み上がってくる感覚。

「すみません!げほっ」手で口を抑えるが、指の隙間から漏れてくる。すぐに2、3人の技師の方がペーパータオルや紙のトレーを持って来てくれた。

「一応、造影剤入れてすぐの写真は取れているので大丈夫です。」

優しい。全員が王子様にみえる。口から血吐いて気持ち悪いだろうなぁ、慣れてるかなぁ。うつらないから安心してねーと、心で伝える。

しばらくして、喀血も落ち着いたので、また撮影を再開し、無事終了した。

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