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【≠ME『君はこの夏、恋をする』早耶×波菜】ずっと君だけが青 #1【MV創作】

この物語は、指原莉乃プロデュースアイドル「≠ME」通称 : ノイミーの1stシングル『君はこの夏、恋をする』のMVを見て感化された百合オタクの妄想シナリオです。
MVの世界観から想像した物語の為、本人の実際の真意等は全く関係御座いません。

創作舞台となったMVはこちら↓

【登場人物】
早耶…ノイミ女子高校の2年生。美人過ぎるが故、クラスでは波菜以外、親しい人はいない。控えめで穏やかな性格。文芸部。(画像左)
波菜…ノイミ女子高校の2年生。明るく活発、誰とでも仲良くなれるクラスのムードメーカー。陸上部。(画像右)

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「ずっと君だけが青」#1 始まりはいつも君

〇6月某日 早朝 まだ教室に誰もいない時


早耶、教室のベランダに出て、校庭を眺める。
部活動に一生懸命励む、波菜の姿が目に映る。

早耶「太陽は 冷やかし 気温を上昇させ 蝉の声急がせるんだ…。」

波菜の笑い声が聞こえる。
波菜が上を向き、早耶を見つけ、とびっきりの笑顔で手を振る。
早耶、それに振り返す。

早耶「…Ah, ずっと 好きだった…。」

〇4月 始業式 教室


クラス替え初日。
周りが新しい友達や、仲のいい知人と会話をしている中、早耶は一人席に着き、イヤホンで音楽を聴いている。
そこに、後ろの席の波菜がやってきて、後ろから声をかける。

波菜「ねぇ!」
早耶「…(イヤホンを片方外して)え?」
波菜「何聴いてるの?」
早耶「あ、いや…。」

早耶、恥ずかしそうに視線を逸らす。

波菜「あ、ごめん、聞いちゃまずかった?」
早耶「いや、そんなこと、その…知らないかもしれないから。」
波菜「知らなかったら、今日知るきっかけになる!」
早耶「…そう思ってくれるなら、良いけど…。」

早耶、波菜にイヤホンを差し出し、スマホから音楽を流す。

波菜「…イコラブじゃん!」
早耶「知ってるの?」
波菜「もう超大好きだよ!めっちゃ現場行ってる!え、誰推しなの?えーと…」
早耶「あ、早耶。」
波菜「早耶?私波菜。」
早耶「実はそこまでどっぷりハマってるわけじゃなくて、何となく、この曲好きだなーって気持ちで聴いてて。」
波菜「わかる!私もこの曲めっちゃ好き!今までの曲の中で一番好きなの!え、じゃあさ、この曲リードのアルバムこの前出たから貸すよ!」

早耶「いいの?」
波菜「うん!早耶にもイコラブ、好きになってほしいから!色んな曲聴いてほしいんだよねー。」
早耶「…ありがとう。」
瞳美「波菜ー!」

教室の外から、瞳美が波菜を呼ぶ。

波菜「ん?あー瞳美!!」

波菜、イヤホンを置き、瞳美の方へ駆けていく。
早耶、波菜を眼で追った後、再び耳にイヤホンを挿し、少し微笑む。

〇4月半ば 登校中の通学路

早耶、イヤホンを挿して歩いている。
後ろから波菜が駆けてくる。
波菜、早耶に追いつき、背中をドーンと押す。

波菜「おはよ!」
早耶「うわぁ!びっくりしたー。おはよう。あれ、今日部活は?」
波菜「今日は職員会議だから無しって言われて。ほんとは自主練したかったんだけどさー。」
早耶「そっか。…あれ、家こっちのほう?」
波菜「うん!あの、最近できたセブンあるじゃん?その、角まがって、ちょっといったとこ。」
早耶「そうなんだ。」
波菜「早耶は?」
早耶「私は、そのセブンの、曲がらないでそのまままっすぐ行って、うーん、3分くらいのとこかな。」
波菜「…近くない?」
早耶「近い、かも。」
波菜「え、じゃあさじゃあさ、今度また部活無い日とか、一緒に行かん?朝。」
早耶「波菜がいいなら…。」
波菜「えーなにそれ、私が誘ってんのに?」
早耶「あ、じゃあ、一緒に行く。」
波菜「やった!じゃあまたLINEする。てか私あの、頻繁にLINEしちゃって煩くない?ごめんね。」
早耶「ううん。全然。私も暇だし。」
波菜「良かった。なんかクラスで一番信用できるの早耶だけでさー。」
早耶「え?」
波菜「ほら、他の奴とか、課題とか聞いてなさそうだし、あんま真面目な子いないじゃん?」
早耶「あーそういう。」
波菜「うん。あと、友達としても、いっちゃん好きだから、早耶のこと。」
早耶「ほんとに?」
波菜「ほんとほんと、だって早耶、波菜のこと好きでしょ?」
早耶「え?」
波菜「だから好き。なんだろう。好いてくれてて、大切にしてくれてるから好きって言うと、なんか超クズ女?紐女?(笑)みたいに聞こえちゃうんだけどさ。その、まだ出会って二週間くらいだけど、早耶、私のことわかろうとしてくれて、優しくしてくれてるから、好き、なのかな。そうやってしてくれるから、ほら、私も早耶のこと好きだから、大切にしたい、優しくしたいって思うの、かな?あれ、なんか伝わってる?まとまってる?私大丈夫?」
早耶「大丈夫、伝わった。まとまっては、ないけど。」
波菜「伝わったならオールおっけー!てかあの、勝手に決めつけちゃってたけど、早耶私のこと、嫌いじゃないよね?」
早耶「嫌いじゃない!全然、嫌いじゃないよ。」
波菜「そっか。よかった。」

間。

早耶「あ、教室ついたらさ、あれ返す。この前のイコラブの。」
波菜「あーいいよ、あれあげる。」
早耶「え、いいの?」
波菜「うん!実はお話会の為に結構積んだんだよね…。」
早耶「積む…?お話会?」
波菜「あ、えっと、アイドルとお話しできる券が、CD1枚買うと貰えるのね。それでその、いっぱいお話したくて。」
早耶「あ、なるほど。どの子のお話会?メンバー何人かいたよね?」
波菜「11人!イコラブはなーみんな可愛いから推しが決めらんなくて。色んな子の券買ってるんだよね。早耶は、どの子が気になった?」
早耶「私は、」
波菜「あ、みりにゃとか?」
早耶「みりにゃ?」
波菜「あのーほら、センターの瞳の左側によくいる、ロングの、お姉さん系の」
早耶「あー、その子、かも。」
波菜「やっぱりなー。早耶みりにゃに雰囲気似てるもんなー。」
早耶「…波菜、そのみりにゃのこと好き?」
波菜「好き!もう圧倒的美人でお姉さんで大好き!てかイコラブで嫌いな子なんていないんだけど。みりにゃが目の前にいたら好きになっちゃうだろうなー。」
早耶「…。」

早耶、髪の毛を耳にかける。


…to be continued

つづき #2 はこちら↓

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