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【≠ME『君はこの夏、恋をする』MV創作シナリオ】瞳美×美玲「その瞳は玲瓏」#1

この物語は、指原莉乃プロデュースアイドル「≠ME」通称:ノイミーの1stシングル『君はこの夏、恋をする』のMVを見て感化された百合オタクの妄想シナリオです。
MVの世界観から想像した物語の為、本人の実際の真意等は全く関係御座いません。

創作舞台となったMVはこちら↓

【登場人物】
瞳美…ノイミ女子高校2年1組。帰宅部。飽き性で人たらし。色んな人に惚れては、勝手に振られている。お調子者天然ガール。(画像左)
美玲…ノイミ女子高校2年1組。陸上部所属、専門は高跳び。ノリが良く、とても気さく。しっかり者のクラスの学級委員。(画像右)


ーー

「その瞳は玲瓏」#1 春、なびく心

〇4月中旬 登校途中


瞳美が白線の上を落ちないように歩いている。
要するに一人で遊んでいる。

瞳美「太陽は 冷やかし 気温を上昇さっせっ
蝉の声 急がせ―るんだっ」

目の前に水たまりが出現。
瞳美はひょいとジャンプし飛び越える。

瞳美「よっと!!」

単語帳を読みながら前を歩いている美玲を、大声で呼ぶ。

瞳美「みれたーん!!みたー?!!!」

美玲、振り返り瞳美を見る。

美玲「んー?」
瞳美「(水たまりを指さして)飛び越えた!ジャンプ!」
美玲「お、やるじゃんひーちゃん!」
瞳美「えへへー。」

瞳美、白線の上を大股走りし、美玲を抜かす。
抜かした後、また慎重に白線の上を歩き始め、
再び歌い始める。

瞳美「あー、ずっとー、好きだったー。」

美玲、瞳美を単語帳越しに見つめる。

瞳美「ふた―りー、目が合うその瞬間ー、」

美玲、瞳美に駆け寄り、後ろから背中を押す。

美玲「わ!!」
瞳美「うわぁ!!(白線から落ちる)あ、死んじゃった…。」
美玲「問題です!」
瞳美「ハイ先生!」
美玲「「自分のものにする」英語で?」
瞳美「はひ!?えー…自分は「I」で、物は、「thing」で…I thing…」
美玲(私の名前は菅波美玲。ノイミ女子高校の2年1組学級委員。こっちは鈴木瞳美。1年の頃からの仲。結構天然なおバカさん。)

瞳美、美玲から単語帳を奪う。

美玲「あ!ちょ!」
瞳美「んー?(単語帳を見て)あー!adoptね!」
美玲「思い出した?」
瞳美「初めて聞いた!」
美玲「えぇ!?朝テスト大丈夫!?」
瞳美「大丈夫!死なないもん!少なくともadoptは今覚えるもんね。瞳美はみれたんをadoptするー。いくよ、」
美玲「え?」
瞳美「せーの!adoptー!」

瞳美、美玲に抱き着く。

美玲「あー、やられたぁぁ、って、こぉらぁ!」
瞳美「えへへ、ごめんごめん。…あ!!!波菜ー!!!はにゃたーん!!!」

瞳美、美玲から離れ、前を歩く波菜を見つけ、走りだす!
瞳美、波菜に追いつくと、抱き着く。
波菜、瞳美と合流し、歩き出す。

美玲 (この子はいわゆる、人たらしだ。誰にでもすぐ抱き着く。距離が近い。
けど私は瞳美としか抱き着かない。それはなぜかって、)

瞳美「みれたーん!!」

瞳美、遠くから美玲を大声で呼ぶ。

美玲 (この子が好きなんだと思う。)
美玲「はーい!」

美玲、瞳美の方へ、走りだす


〇1年前 7月某日 1年3組の教室


休み時間、席で勉強をしている美玲。

美玲 (いつから仲良くなったとかは、あんまり覚えてない。なんか自然と、いつの間にか、隣にいた感じ。)

瞳美、走って教室に入ってきて、美玲の姿を探し、美玲の席の前に座る。

瞳美「見て!!見て見て菅波さん!」
美玲「どしたん?」
瞳美「ん!!」

自信満々に自分の前髪を指さす瞳美。

美玲「おお、決まってるね。」
瞳美「ただ決まってるだけじゃないんだなぁ、これが!」

瞳美、美玲のノートから下敷きを取り、渡す。

瞳美「はい!仰いで!」
美玲「仰ぐ?あー。」
瞳美「どんとこい!」
美玲「よぉし、じゃあ容赦しないよ!!」

美玲、下敷きで瞳美の前髪を仰ぐ。

瞳美「涼しい~」
美玲「すご!がっちがちじゃん!」

瞳美の前髪は全く崩れない。
美玲、仰ぐのをやめる。

瞳美「アイドル前髪!夏は汗で崩れちゃうからね。どうだ!」
美玲「参りました。」
瞳美「ふふ、あ!ねぇねぇはにゃたーん!」

瞳美、美玲の近くを離れる。
美玲、瞳美の姿を眼で追う。

美玲(始めて会話したときの記憶はこれだった。いや、多分そのちょっと前から何かしら話したことはあったとは思うんだけど、ちゃんとした会話はこれが初めてだった。
正直に言う。…彼女は最初から何を考えてるかわからない、変な子だった。だから、気になったのかな。)

〇現在に戻る。4月中旬。
お昼休み。
学生ラウンジでお弁当を食べている、瞳美と美玲。

瞳美「ねぇねぇみれたん。」
美玲「はぁい。」
瞳美「私も部活に入ろうかな。」
美玲「…どしたの?いきなり。」
瞳美「…振られたぁ。」
美玲「またぁ!?」
瞳美「ううう。」
美玲「今年入ってもう、、何度目だっけ?」

瞳美、机に顔を突っ伏せる。

瞳美「いいよ数えなくて。」
美玲「えー、…あのー、あれだっけ、隣町高校のー、メガネの、だっけ。」
瞳美「そう、背の高いバスケ部の男の子。」
美玲「話しかけたの?」
瞳美「ううん。」
美玲「ひーちゃんまじそのパターンばっかじゃん。話しかけないと、仲良くなんないと始まんなくない??」
瞳美「だって…だってだって、女の子と手つないで歩いてたんだよ!?」
美玲「…妹って可能性は?」
瞳美「ないよ!!みれたん私のことバカにしすぎ!ちゃんと制服!しかもお互いバスケの話してたから多分相手も女バス!!」
美玲「女バスかー。女バスはモテるよねぇ。中学の頃からモテるよねぇ。」
瞳美「やっぱり部活を頑張ってる女子がモテるのかなって。先輩とかもさ、恋人がいる人は大体部活は入ってるじゃん?」
美玲「なるほどね。いいじゃん!部活楽しいよ。」
瞳美「だよね!よし。」
美玲「じゃあ、女バス?」
瞳美「…みれたん。」
美玲「はいさ。」
瞳美「私が球技できないの知ってる癖にぃぃ!!」
美玲「ごめんごめん、なんか話の流れ的に。なんか、ひーちゃんあれだよね、共学校のサッカー部の女子マネとかやってそうだよね。」
瞳美「転校考えるか…。」
美玲「…陸上見学来る?」
瞳美「いいの!?」
美玲「まぁ、先輩に確認とってみないと分かんないけど。」
瞳美「ありがとうみれたん!!!」
美玲「気が早い(笑)」

〇その日の放課後


校庭 陸上部の活動中。
ジャージ姿の瞳美と美玲。

美玲「ちょうど1年の見学期間だから、混じっていいって。」
瞳美「1年生に見える?」
美玲「見せたいの?」
瞳美「だって恥ずかしいじゃんっ」
美玲「まぁ、見えなくはないかな。ひーちゃん童顔だし!」
瞳美「褒めてる?」
美玲「褒めてるよ(笑)じゃあ練習行くね!」
瞳美「うん!ありがとう!」

美玲、部員の元に戻り、活動を始める。
長距離、単距離、ハードル、高跳び、幅跳び、様々な種目が行われている。
美玲は高跳びに励む。
瞳美は美玲の姿を眺める。

瞳美「…」

その美玲の前を、走る菜々風。
単距離専門の、ポニーテールが横切る。

瞳美「…!!!」

瞳美は菜々風を眼で追い続ける。

女子生徒「なーなかー!今日調子いいじゃん!」
菜々風「ほんと?やった。何秒?」
波菜「菜々風先輩!」

瞳美「菜々風、先輩…。」

美玲、そんな瞳美を見つめる。


to be continued...

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