【ダメカノ】Ep5:出し物

連載百合コメディー「ダメ会長とツンデレ彼女」
Ep5:出し物

★簡単な人物紹介★(詳しくは人物紹介noteチェック)
島根咲久…2年生 副会長 島ちゃん 黒髪セミロングストレートメガネ 唯葉の彼女
美剣唯葉…3年生 生徒会長 ゆるふわウェーブ栗色のロングヘア 咲久の彼女
立花春樹…3年生 生徒会会計 唯葉の幼馴染
藤田絋…2年生 生徒会書記 お調子者

〇放課後 生徒会室

唯葉「ごめん!ほんっとごめん!」

席についている春樹、咲久、藤田。
春樹の傍で床にひれ伏し土下座をする唯葉。

春樹「いや、だからそんなに気にしてないって。」
藤田「で?春樹先輩何分待ったんすか?」
春樹「だからそんな気にしてないから、」
藤田「何分待たせたんすか。」
唯葉「1時間半…」
藤田「マジっすか、え、で、唯葉先輩先帰ってたっていうオチですか」
唯葉「…うん。」
咲久(…言えない。)
唯葉・咲久(本当は生徒会室でいちゃこらしてたなんて…口が裂けても言えない!!)※Ep4参照
唯葉(あの時電話がきたタイミングでちゃんと春樹に連絡してれば…。)
咲久(春樹先輩ごめんなさい…)
藤田「イヤーマジ会長さすがっすわ!ドを超えているドを!てか春樹先輩は何でそれで怒らないの??」
春樹「いや、唯葉ならあるだろうなぁって。ほら、そういうところありそうじゃん。」
3人「「仏か!!」」
唯葉「本当に…!春樹はいい奴…!一生私の幼馴染でいてね!!」
春樹「はいはいはい。」
藤田「てか今日の島無口じゃん。」
咲久「いや!」
藤田「いつもなら会長にどついててもおかしくないのに。」
咲久「い、いやー…」

咲久、唯葉に視線を送る。
唯葉、視線を逸らす。

咲久(こいつ…!)
咲久「なんだろう、今日は片頭痛で…。気圧かな…。」
春樹「確かに今日雨だしね。」
唯葉「まじ!?てことは今日ヘマし放題…」

咲久、唯葉に足蹴り。

咲久「あー、雨止まないかなー。」
唯葉「地味に痛い…。」
咲久「さ、懺悔も終わったところで、そろそろ始めましょ、先輩。」
唯葉「そうね…。さてさて、今日決めなきゃいけないことがあるんよ。」
春樹「そうなの?」
唯葉「そうそう。さっき友達に頼まれてさ。」
咲久「そういうことは早く言ってください。」
唯葉「ごめんごめん。」

唯葉、席に着く。

唯葉「なんかね、あの、後夜祭あるじゃん。体育祭のあとの。」
藤田「あれ謎っすよね、文化祭の時だけで良くねって思うけど。」
春樹「2回も後夜祭やる学校ってなかなか無いって聞くよね。」
藤田「まぁ楽しいからいいすけどね!」
咲久「で?要件は?」
唯葉「生徒会でなんか出し物してほしいんだって。」

間。

藤田「体育祭っていつだっけ。」
唯葉「今週末。土曜日。」
藤田「今日は?」
唯葉「…火曜日?」

咲久、唯葉を卍固め。

咲久「無理に決まってるじゃないですか!!」
唯葉「痛い痛いギブギブ。」

咲久、唯葉を放す。

唯葉「でもほんとに何でもいいんだって、一芸とかでもいいって言われたからさ、それならやれるかなーって。」
藤田「キャンプファイヤーやって、吹部とダンス部のコラボやって、」
春樹「生徒会の一芸…?」

咲久、唯葉を卍固め。

咲久「誰得なんですかそれ。」
唯葉「例えだから!!たとえたとえ!」
咲久「もっとマシな例えはないんですか!」

咲久、唯葉を開放する。

咲久「今からでも間に合います、お断りしてきましょう。」
唯葉「いや、それはやめといたほうがいいかも。」
咲久「なんで?」
唯葉「そ、それは…。」

○○唯葉の回想○○

教室にて

後夜祭実行委員「お願い唯葉!」
唯葉「いやいやでも、さすがに準備一週間もないのに…。」
実行委員「もう頼れるの生徒会しかいないんだよ!あてにしてた体育祭実行委員も倒れちゃって、だから!」
唯葉「いやーでもなー、うちの副会長がなんて言うか。」
実行委員「生徒会はいつも面白い企画用意してくれるし、絶対期待裏切らないし、みんな生徒会のこと大好きだし、先生たちも信頼してるし、ほんと、こんなこと最高にやさしい唯葉が生徒会長だから頼めることで!」
唯葉「私、だから?」
実行委員「そう!明るくて美人で何でもできて要領よくて仕事なんでもちゃっちゃとこなしちゃう歴代最高の生徒会長の唯葉だから!」
唯葉「歴代最高…!?」
実行委員「そう!歴代最高!ミス生徒会長唯葉様!」
唯葉「よーし分かった!そーこまで言うならこの歴代最高の生徒会長が引き受けてあげましょう!!」

〇〇

唯葉「…まぁそんなことで。」
春樹「後に引けないんだな。」
藤田「実行委員、会長のこと超分かってるじゃないっすか。」
咲久「調子乗っちゃう時点で歴代最高じゃないんですけど。」
唯葉「まぁまぁまぁ、とりあえず企画出してくれたら、あとの準備とかは後夜祭実行委員も手伝ってくれるって言ってたからさ。そんな重く考えなくていいって。」
藤田「企画かー。文化祭と被るようなことはしたくないしなー。」
春樹「カップル誕生とか、ミスミスターは文化祭だもんなぁ。」
4人「うーん…。」
咲久「…もう会長一発芸100連発とかで良くないすか。」
3人「投げやりになるな、副会長。」



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