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ベルリンのマーケットで、自作プロダクトを売った話

去る8月の真夏の30度を超えるベルリンのクロイツベルグで、パンデミックになってから初めてマーケットに、出展者として参加しました。

ロックダウンが始まった4月から4ヶ月余り

やっと許可が出た中規模イベントは、厳戒な体制でソーシャルディスタンスを取り、マスク手袋必須の中で行われましたが、ロケーションがすこぶるよく、天気の良い日に行われたため、それなりの人出があったと思います。

マーケットのテーマは日本

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日本に関連したデザインプロダクトや食を含め、多種多様なスタンドが立ち賑やかでした。

ベルリンには、アーティストやスタートアップ、自由業(?)を集める魅力があり、若いクリエィテイブな日本人も多く、いつも刺激を受けます。マーケットに参加していた多くの日本人出店者も、本当にクオリティの高いものを、努力して提供していました。

ベルリンの日本食は進化している

タイヤキもタコ焼きも、冷やし中華も食べましたが、どれも絶品! 日本で食べても満足な出来でした。

ドイツ人の好みに合うように現代的にアレンジ(味をハッキリさせたり)しているのだけど、とても上手なバランスで作っていて、日本人が日本人に合うようにカレーやラーメンをオリジナルから作り替えたような器用さは、現代にも脈々と受け継がれているようです。

ボンサイと日本語タイポ

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私は「ボンサイの現代的解釈」とでもいうようなプロダクトと、グラフィックデザイナー仲間と一緒に作った「日本語グラフィックTシャツ」を展示販売しました。

日本のものだけに限りませんが、伝統的なエッセンスを現代風にアレンジする事は常に求められています。それは国境が低くなりクロスオーバーしている現代ではさらに必要とされているに違いありません。でもさじ加減が難しいですね笑! 

今回はマーケットのことを中心に書きたかったので、私のプロダクトについては別の機会に書きたいと思います。

マーケットでのコミニケーション

マーケットはどこもそうですが、ドイツ人のお客さんに販売するには、やはりコミニケーションが大事です。

コストと労力、そして時間と愛をかけて作った自分のプロダクトだから、伝えたいことははっきりしています。そしてなにがしらの入場料と自分の時間という資産を払ってきているお客さんは、面白がりたがっている筈です。需要と供給がぴったりマッチしていて、能動的な営業は要らず、興味を持ってくれた人に、このプロダクトはなんなのかを話せば聞いてくれます。これ、本当に「ならうよりなれろ」で、そんなに高度なことは求められていません笑。

それでも自分のお金を出して買ってくれる人との直接のコミニケーションは、気付かされることが多く、とてもありがたいです。

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多様で寛容なドイツ

ドイツには本当にたくさんの外国人が住んでいて、特に首都であるベルリンはその割合が高く、その中でも会場のあるクロイツベルグ地区はさらに(笑)高く、住民の半分以上が外国人という訳の分からない状態です。日本ではちょっと想像がつきにくいですね。

つまりベルリンの人は英語や外国人の話すヘタなドイツ語に慣れているのです。

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マーケットの存在意義

インターネット以降、産業が変化していろんなことが劇的に変化しましたが、おそらく有史以来からあったであろうマーケット、人が集まる市(いち)というスタイルが、逆にまた重視されているのは興味深いことだと思います。

それはインターネットが与えられないエクスペリエンスがあるからに違いなく、このパンデミックで多くのことがオンラインに移行し、実際に機能することが実証されたけれども、リアルマーケットがオンラインショップに完全に置き換わることは、今の時点ではまだ考えにくいのではないでしょうか? 音楽や出版をはじめ、いろんな業界でオンライン化の波が既存のモデルを飲み込み、ほぼ置き換えられた事を考えると、将来十分に起こり得るとは思うけど。

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まとめ

やはりパンデミックの影響で人出がキャパを下回り、売り上げも予想を下回り、ハンブルクから遠征する労力が報われたかは疑問ですが、とても感度の高い都市ベルリンで出展し、人に見てもらえた事で将来の収穫に繋がればよいです。

早くパンデミックが収束して欲しい... その暁には訪れた街で、その様なイベントに行くと楽しいと思いますよ。さて、それはいったいいつになるのでしょう...



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