二郎に挑む技術、あるいはその先に望む世界
このnoteはSmartHR社 #同好会_ラーメン二郎 のメンバーによるアドベントカレンダー8日目です。
コーポレートエンジニアの記事を上げるつもりが二郎の記事を書いていた、何を言ってるのかわからねーと思うが、とりあえず技術の話をするぜ。
ということで、二郎に挑む技術について書こうと思います。
はじめに言っておくと、この記事で取り上げる技術は、さほど目新しいモノではないです。比較的よく知られた二郎に挑む術を紹介していきます。
では、何故これを僕が書くのか、そこになんの意味があるのか、というところですが、僕の風貌を知っている人に僕が二郎が好きだという話をすると大変驚かれることが多いからです。若干内輪ネタ的な感じになりますが、あのkoipaiが実践しているのだから、二郎に挑む技術というのはたしかに存在するのだろう、と思ってもらえれば幸いです。
汝、敵を知れ
さて、二郎を完食する上でハードルとなるものはなんでしょう。まず誰もが思うのはその量にあると思います。通常のラーメン屋のラーメンが約100gちょっとの麺量に対して、二郎では大体300g程度〜という世界観です。
そして、味と油の濃さもハードルのひとつでしょう。おそらく初めて二郎を食べられる方は、量より、脂のインパクトより、その塩辛さに驚くことでしょう。この味の濃さを如何に攻略するかというのも二郎を完食する上で重要なポイントとなってきます。
勝利の鍵は、「マシ」
それでは、如何にして、それらのハードルをクリアしていくのか、その鍵は「マシ」にあります。
「マシ」とは二郎特有の無料トッピングのことで、ニンニク、ヤサイ、アブラ、カラメなどのコールで知られています。
ニンニクとは刻みニンニクのトッピング、ヤサイは茹でモヤシとキャベツの増量、アブラは背脂の増量、カラメはカネシ(醤油ダレ)の増量といった感じです。
まず、ニンニクをコールすることは、間違いなくあなたが二郎を食べるのを助けることでしょう。ニンニクには食欲増進効果があり、またスープに溶かすタイミングをコントロールすることで、味変としての機能も期待することができます。たとえその日がデートだったとしても、二郎に挑むのであれば迷わずニンニクをコールすることをオススメします。
ニンニクが強力なパートナーとなることは分かりました。しかし、これは僕だけかもしれませんが、ニンニクには強い殺菌作用があり、また二郎のニンニクは生の刻みなので、かなりの刺激があります。何が起きるかというと、お腹を壊すわけです。諸刃の剣ですね。
そこで、第2の武器が、アブラのコールです。背脂を増量することにより、ニンニクの刺激をアブラがコーティングしてくれます。これによってニンニクをコールすることのデメリットを打ち消すというわけです。僕個人では効果を感じていますが、科学的根拠はありません。※個人の感想です。というやつです。
さて、ニンニク、アブラと来たら、ヤサイもマシにするのがいいでしょう。二郎のハードルは量にあると書きましたが、ヤサイを増すことはそれを上げることに繋がるようにも思えます。何故ヤサイも増すのでしょうか。
それはもうひとつのハードル、味と油の濃さを中和するのに役立つからです。麺を食べ進める中にリズムよくヤサイを挟むことによって、口の中の塩辛さや油っぽさが中和され、飽きることなく食べ進めることができます。さながら、トンカツに付け合わせる千切りキャベツをイメージしていただくといいでしょう。二郎のヤサイは量的にはノーカンなのです。
さて、ここまできたら勿論カラメもコールします。アブラやヤサイをコールすると、どうしても味が薄くなってしまいます。カラメをコールして、味を引き締めていきましょう。店舗によっては(特にインスパイア系)では卓上に置いてある場合もあるので、自分で調整するのもいいと思います。
結論、二郎では全マシがベターというのが僕の結論です。僕の場合、麺少なめ全マシというように一見矛盾したようなオーダーをすることもありますが、落ち着いて周りを見てみると、意外とレアなものではありません。美味しければそれでいいのです。
ストーリーを意識せよ
二郎に挑む技術はコールだけではありません。食べ方にも技術があります。
まずひとつ目は、「豚は早めに食え」ということです。
二郎では、豚と呼ばれるいわゆるチャーシューが最低でも2枚ほど入っていますが、このボリュームもまた並のラーメンとは異なります。店舗によって差はありますが、脂身の多い部位を厚切りで提供するというのが大きな特徴です。
味的にも量的にもボリュームのある豚ですので、なるべくテンションの高い、胃袋に余裕のあるうちに味わっておくことが勝利への近道です。たまにスープにそこに伏兵がいますので、ご注意あれ。
ふたつ目は、有名な「天地返し」です。
天地返しとは、麺をヤサイの上に乗っける形で、提供された時の麺とヤサイの位置を逆転させる技術です。
二郎では、麺、スープ、ヤサイのどれもが丼の限界まで盛られているため、そのままでは最初はヤサイしか手をつけることができません。
一方で、ただでさえ量のある二郎の麺をスープの中に放置するのは得策ではありません。自家製特有の表面積の大きな麺がスープを吸ってどんどん伸びていってしまうからです。
つまり、まず先に麺を食べ進めるために、麺とヤサイの位置を逆転させるわけです。こうすることで、麺の伸びを防ぎ、また温度も下がるので非常に食べやすくなります。逆に、ヤサイはスープに浸ることで味が染み込み、更に旨味が増します。
未来のジロリアンに向けて
二郎は美味しいですが、食べるためのハードルが高いというのは、他のラーメンなどと比べると確かにに事実だと思います。しかし、二郎がこの世に出てから約50年、多くの常連たちの手によって二郎を美味しく食べる技術が伝承されてきました。
僕自身、この技術がなければまだ正面から二郎と勝負することはできないように思えます。だからこそ、二郎を食べてみたいけどなかなか一歩踏み出せないという方には、是非「攻略法」をインプットすることで少しでも勇気を出して欲しい。そして、二郎のファンが増えて、これからも二郎を食べることができる世界が続くのが僕のささやかな願いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?