イグアナの娘
そういうタイトルのドラマが、子供の頃にあった。
よく覚えていないけれど、ヒロインには自分の姿が醜いイグアナに見える、とかそんな内容だったと思う。
もしかしたら母親にはイグアナに見える、だったかも知れない。
実は全く覚えていない。だって殆ど見ていなかったから。
そのわりに、とても可愛いヒロインの水溜まりに映った姿がイグアナだったシーンが衝撃的だったからなのか、私はたまに自分の目で見ているものが信じられなくなる。
あの話はきっと醜形コンプレックスと自己肯定感が軸になっていると思う。
私が見えている世界と、他の人が見えている世界は違うのかも、と思う。
特に美醜において、好み等は差し引いて他人と意見が異なると、自分の目が悪いのかもしれない、と思う。
だから鏡の中に見る自分の姿も、もしかしたら都合良く改竄したものなのかもしれない、とも思う。
すべては虚像。
本当の自分は実は目も当てられない姿なのでは。
それなのに普通に生きていて実に滑稽なのでは。
もしかしたらグチャグチャドロドロしてて人の形を留めてないんじゃ?とすらも思う。
その実像を見る事は永遠に叶わない。
自分のことは他人に聞かないとわからないけど、そうそう他人に口裂け女よろしくそんなことは聞けない。
承認欲求は他人からじゃないと満たされない。
依存と自己肯定感と承認欲求はとても仲良しだ。
そのスパイラルから抜け出したい。
イグアナの娘、結局あれはどういう話だったのだろう。
ヒロイン(もしくは母親?)は最後、本当の顔を見られるようになったのだろうか?
気になるところ。