住んだ街の記憶 | 金曜日のひとりごと
久しぶりに清澄白河のあたりを歩いた。
東京で最初に住んだのはこの近くだったから、方向音痴のわたしでも、ひとりでふらふらと歩いて散策できる。
きょう、清澄白河に来た理由はギャラリーの企画展。好きなイラストレーターさんの作品もあるようだったので行ってみることにしたのだ。
週末にひとりで出かけるのは久しぶりだった。用事がなければ、電車にも乗らないような日々だから。
生活に必要なものであれば、大抵は歩いて行けるところで手に入る。
玄関まで届けてもらうこともできる。
だから、電車に乗って出かけるというのは自分にとっては結構おおごとになってきた気がする。
目的地のギャラリーで、イラストレーターさんのポストカードを3枚買った。
そのあとはなんとなく水天宮の方まで歩いてみた。
橋からスカイツリーが大きく見えた。
この辺りで暮らしていたとき、出勤するときにいつも見ていたことを思い出す。
それから、東京で暮らすことになって初めての日のことも思い出した。
秋田の空港で家族と別れる時は笑顔で行ってきますと言えたのに、羽田に迎えに来てくれていた幼なじみの顔をみて泣いたこととか。
そのあと仕事終わりの夫と合流して3人でご飯を食べて、解散して、新居の近くでタクシーを降りて角を曲がったらドンっと目の前に大きなスカイツリーが現れて、わあー!すごい!ってなったなあとかとか。
だから、わたしにとってスカイツリーはなんか特別。かなり好き。
のぼったのは1回だけだけど。
清澄白河あたりのことは今も好きだ。なんて言ったって歩道が広い。
歩きやすい。
次に引っ越すなら、歩道が広い街か、車通りが少ない街に住みたい。
そしたら、今日みたいになんとなく散歩して、気になる場所で足を止めて、風景を眺めて写真を撮るんだ。
そんなことを考えながら、帰りの電車に揺られている。