グランドエスケープ(トークンエコノミー④)
②即時的な支払い
仮想通貨の取引は、法定通貨のそれに比べて圧倒的なスピードを持つ。
法定通貨を口座に振り込んだ場合、15時を過ぎていれば入金が確認できるのは翌朝になるし、海外送金ならばもっと時間が掛かる。
仮想通貨の取引はブロックが生成されるごとに成立するため、XRP(リップル)ならば3秒で送金できるし、最も時間が掛かるとされるBTC(ビットコイン)でも10分で取引が成立する。
実は、これは仮想通貨だけでなく法定通貨にも技術的に適用が可能だとして、各国で実証研究が進められている。
仮想通貨の取引は、ブロックチェーン上の台帳管理のみで完結しており、台帳に追記するだけで出入金などの取引が成立する。現状、銀行の取引には大規模電子サーバが使われているが、銀行取引記録にもブロックチェーンが使われるようになれば、仮想通貨と同様に即時取引は可能になる。すでに地銀の参加による台帳管理をブロックチェーンにて実施しょうとしている。
既存のビジネスでは、月ごとの締め日など、一定期間で区切った取引が一般的だ。しかし、仮想通貨取引が導入されれば、売上は即時的に入金され、締め日の概念はなくなる。
今日の売上が今日手に入るようになれば、資金力に乏しい組織や個人商店の資金繰りは変わるだろうし、大企業の経営にも大きな影響をもたらすだろう。
現在では、商取引における根抵当権による取引慣習があるが、担保物件を有さない零細な商店は、その恩恵を享受できない。
参照
https://www.neweconomy.jp/features/zerokara/25599/2
あたらしい経済